当サイトでは工業用乾燥機の入れ替え・導入に必要とされる知識を掲載しています。
乾燥タイプ別の比較や各メーカー商品の特徴など、より精度を高め、開発速度向上に繋がるような、自社に最適な工業用乾燥機導入のために、ぜひご活用ください。
半導体や各種薬品、食品など、自社商品の研究開発を目的とした工業用乾燥機には、様々なタイプが存在します。
ここでは代表的な5タイプについて、簡易的な比較表にまとめています。自社にはどのタイプが最適なのか、検討をしてみてください。
振動乾燥機
振動乾燥機はドラム型は缶体内に原料を投入し振動を行い、原料の流動化・乾燥を行う乾燥装置です。 |
攪拌乾燥機
攪拌式の乾燥機は、本体内部にあるパドルや羽根により原料を攪拌し、乾燥を行うタイプの乾燥機です。 |
真空回転乾燥機 (コニカルドライヤー) 真空回転乾燥機は、本体部分を密閉して減圧を行い、真空状態を作り出して原料を乾燥する構造の乾燥装置です。 |
箱型棚式乾燥機
箱型棚式乾燥機はトレイに乾燥物を配置し、乾燥を行う構造の乾燥装置です。 |
流動層乾燥機
流動層乾燥機にはさまざまな形状があり、回転運動や振動、熱風などを利用し乾燥を行います。 |
|
---|---|---|---|---|---|
材料適⽤ 範囲 様々な種類・状態の材料に対応をしてるか。凝集性・付着性のある材料、水分量の多い材料、を苦手とする乾燥機も。 |
広い 幅広く対応 本体部分は真空状態になるため、様々な材料に対応。また、外に空気が漏れないため、人体に有害なものやナノ粒子状なども対応可能です。 |
広い 幅広く対応 本体部分は閉じられた状態になるため、様々な材料に対応。 |
広い 幅広く対応 本体部分は真空状態になるため、様々な材料に対応。 |
狭い 凝集性・付着性のある材料は苦手 攪拌が行われないため、凝集性・付着性のある材料に適用しない。 |
狭い 凝集性・付着性のある材料不可 攪拌が行われないため、凝集性・付着性のある材料に適用しない。また、水分を多量に含んだものも苦手とする。 |
適⽤量
一度に乾燥を行う材料の適用量はどうか。 |
⼩〜⼤
様々なサイズの乾燥機をメーカーが用意している。 |
⼩〜⼤
様々なサイズの乾燥機をメーカーが用意している。 |
⼩〜⼤
様々なサイズの乾燥機をメーカーが用意している。 |
⼩
材料を水平に並べる構造上、大量の材料を乾燥させる際には広いスペースが必要となる。 |
特大
大量の材料の乾燥に適用したタイプの乾燥機。 |
粒⼦破損
材料の粒子を破壊せずに乾燥ができるか。物理的な摩擦が少ないものが好ましい。 |
少ない
振動による攪拌のため、機器による摩擦を発生させない。 |
有り
攪拌の際に機器による摩擦が発生しやすい。 |
少ない
回転による攪拌のため、機器による摩擦を発生させない。 |
少ない
攪拌を行わないため、機器による摩擦を発生させない。 |
有り
攪拌の際に機器による摩擦が発生しやすい。 |
加熱温度
関節加熱の温度が高いほど乾燥速度は早まるが、内部構造が複雑な機器の場合、熱膨張の影響を受けやすいため、制限がかかる。 |
高温域 (250度以下) 内部構造がシンプルなため、高温での過熱が可能。 |
中温域 (190度以下) 内部構造が複雑なため、200度以上を出すのが難しい。 |
中温域 (190度以下) 内部構造が複雑なため、200度以上を出すのが難しい。 |
高温域 (250度以下) 内部構造がシンプルなため、高温での過熱が可能。 |
低温域 (160度以下) 内部構造が複雑なため、200度以上を出すのが難しい。 |
コンタミ 発⽣ リスク 乾燥機の内部での摩擦により、コンタミが発生するリスクがあるか。 |
低い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こりにくく、コンタミが発生するリスクは低い。 |
低い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こりにくく、コンタミが発生するリスクは低い。 |
高い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こるため、コンタミが発生するリスクが高い。 |
低い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こりにくく、コンタミが発生するリスクは低い。 |
高い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こるため、コンタミが発生するリスクが高い。 |
洗浄時間
乾燥を行うごとに洗浄が必要な工業用乾燥機。内部構造が複雑な場合、解体が必要となるため、洗浄時間が長くなる。 |
短い
内部構造がシンプルなため、洗浄時間が短い。 |
長い
内部構造が複雑なため、洗浄時間が長い。 |
長い
内部構造が複雑なため、洗浄時間が長い。 |
短い
内部構造がシンプルなため、洗浄時間が短い。 |
長い
内部構造が複雑なため、洗浄時間が長い。 |
消耗 部品 攪拌に羽を使用している、摩擦を起こすための部品が多い乾燥機の場合、消耗品の交換が必要となる。 |
少ない
消耗品はほとんどない。 |
多い
消耗品が多く、定期的な交換が必要。 |
多い
消耗品が多く、定期的な交換が必要。 |
少ない
消耗品はほとんどない。 |
多い
消耗品が多く、定期的な交換が必要。 |
特⻑ | 上記項⽬に対応している上で、粒⼦がダマにならない | 最も⼀般的な形式のため使い慣れている研究者が多い | 高真空下で低温乾燥が可能なため、熱に弱い原料に向いている | 食品乾燥など攪拌が必要のないものに 向いている | 大量の原料の乾燥に適している |
代表的な 製品(※) |
中央化工機
VU型振動乾燥機 |
ヤスジマ
YVD真空撹拌乾燥機 |
徳寿工作所
真空回転乾燥機 WDV型 |
長門電機工作所
箱型棚式乾燥機 |
栗本鐵工所
流動層乾燥装置 |
※タイプ別の代表的な製品の選出基準
「振動乾燥機」「攪拌乾燥機」「真空回転乾燥機」「箱型棚式乾燥機」「流動層乾燥機」⇒2022年3月23日時点で各タイプ名をGoogle検索した際、最上位に表示されるメーカーの商品。
上記で紹介した5つのタイプの工業用乾燥機の中から、主要メーカーが販売している製品の詳細を紹介します。
スペック部分以外の、各社の商品へのこだわりなどもまとめました。
中央化工機の振動乾燥機は、本体底部から加えた振動で内部の原料を旋回・半径方向に上下流動させ、乾燥と同時に混合を行います。
本体内部に攪拌のための部品がなく、摩擦が発生することがないため、コンタミの発生リスクが低く、純度の高いままで乾燥が行えます。消耗部品がないため、部品交換などのメンテナンスも不要です。
中央化工機の振動乾燥機は内部に複雑な部品がなく、加熱による膨張の影響を受けずに間接加熱の温度を最大250度まで上げられます。熱に強い原料ならば乾燥時間の短縮が見込めるのです。(30度程度での乾燥も可能)
部品を解体せず、そのまま水で丸洗いできる洗浄性の高さも、実験スピードのアップに一役買ってくれます。
中央化工機の振動乾燥機は原材料が常に流動状態になるため、様々な状態・工程の乾燥に対応できます。
スラリー状の原料を脱液しないまま乾燥機に入れる、液中に溶解した成分を脱液したくない原料を乾燥する、固液分離の難しい原料を乾燥するといった、幅広い工程で使用可能です。
流動状態のため次の工程へ流し込みやすく、自動化にも適しています。
中央化工機は振動エネルギーを活用した粉砕機や乾燥機の開発・製造に携わってきた企業です。昭和58年以前より振動乾燥機の製造をおこなっているなど、日本国内でのパイオニアとして業界を牽引しています。
たゆまぬ技術革新によって築き上げたノウハウにより、高いコストパフォーマンスを実現できる装置を設計・製造・販売を重視。2023年1月調査時点での振動乾燥機の全国のシェアは95%以上、リピート率80%を誇る実績があります。
設計段階から完全オーダーメイドで顧客の細かなニーズにも対応しており、高い精度が求められる装置の設計・製造も可能です。
ヤスジマのYVD真空撹拌乾燥機は、水の性質を利用したメカニズムを採用。外圧が高くなると水の沸点は上がり、低くなると下がるという性質を利用し、機内を減圧状態にして加熱することで、原料や廃棄物に含まれる水分の沸点を下げ、40℃程度の比較的低い温度での乾燥が可能。
前述の通り比較的低い温度での乾燥が可能なため、乾燥機周辺の温度は室温に近い状態。ま本体内部が真空状態になり、蒸発した水分はドレン水の形で排出されるため、臭気もほとんどなし。通常の乾燥方法よりも安全性が高く、操作資格も不要で、無人運転や夜間運転なども行えるとアピールされています。
YVD真空撹拌乾燥機の製造元であるヤスジマでは、本社のリサーチラボにテスト機を設置しており、設備導入を検討している企業に、事前テストが行える体制を整えています。また乾燥処理を行い原料や廃棄物の種類、処理量、希望の処理時間などのデータを提供すれば、詳細なラニングコストを算出することもできるとしています。
YVD真空撹拌乾燥機を手掛ける株式会社ヤスジマは1950年、石川県で設立されたという老舗企業。当初より乾燥機や圧力容器、ボイラーなどを手掛けており、またそれらの製品やシステムに関する研究や開発にも取り組んできたとのこと。
とりわけ近年では真空システムを用いた各種プラントの設計・製造に力を入れているとのこと。その旨をアピールしたテレビCMも放映されています。
また前述の通り、同社ではリサーチラボにて、自社が手掛ける各種製品を事前にテストできる体制も整えています。既存のプラント製品の改良や改善、さらには新たな製品の開発にも門戸を開いているとのことで、チャレンジや努力を惜しまない姿勢というものが見受けられます。
真空回転乾燥機WDV型を手掛ける徳寿工作所は、長年に渡って粉体を分ける、混ぜるといった機器を手掛けてきた老舗メーカー。乾燥機においてもこうした粉体技術に関するノウハウがふんだんに活かされており、粉体の原料の乾燥に強みを発揮できるとしています。
真空回転乾燥機WDV型は上記の通り、粉体の原料の乾燥を得意としていますが、その守備範囲も広く、医薬品、食品、化学品金属、電子材料、窯業・セラミックス、さらには鉄鉱石やベントナイト、農薬、肥料、飼料、木粉といった具合に、様々な原料に対応できるとされています。
真空回転乾燥機 WDV型はコニカル型の容器外周にジャケットを設け、容器内にある材料を真空下で間接加熱で乾燥させる方式。低温で低水分までの乾燥を行うことができるとアピールされています。また容器内部にデッドスペースがなく全量排出ができるため、生産性の面でもロスを削減できるとのこと。
株式会社徳寿工作所は1924年創業という老舗メーカーで、本拠地は神奈川県平塚市。創業当初から、ふるい機や混合機など、粉体を分けたり混ぜたりといった機器を一貫して手掛けてきたという出自が語られています。
その上で、長年培ってきた粉体技術を、乾燥機、粉砕機、輸送機といった分野にも有効活用。そのなかのひとつが、真空回転乾燥機
WDV型に他なりません。
材料全体を攪拌しながら乾燥を行うことができるので、均一な乾燥レベルに仕上げることができるというのが大きな強みとのこと。とりわけ医薬品やアミノ酸、酵素、ブドウ糖などの分野や小麦粉、砂糖、粉末スープ、香辛料、調味料、甘味料、アミノ酸といった人間が接種する粉体を得意としているのが注目ポイント。
その他にも化学品や金属、電子材料、窯業、セラミックスといった原料にも幅広く対応でき、なおかつ、容器内部にデッドスペースがないので全量排出ができるのも強みとなっており、材料のロスを低減させるというメリットも期待できます。さすがは粉体技術のスペシャリストが手掛ける乾燥機と言えるでしょう。
通気式箱型乾燥機は、ファンユニットが上部垂直軸のA型、大型のB型、小型のC型が基本構成となっています。
熱風循環時において常用80℃、最高100℃の設計として全ての機種にヒーターの過昇温を防止する機能をつけているため、安全に配慮した製品となっています。
オプションとして台車式のW型を選択することにより、バッチ入れ替え時の作業効率を向上させることができます。
一般的な台車式は、車輪の付着物が製品に混入する危険性があります。長門電機工作所の乾燥機はトレイ台車と移動用台車の二段式にする方法や、オリジナル通気式ダクトにより防塵対策がとられています。
長除湿クーラーと加湿ノズルにより給気湿度をコントロールするため、安定した運転管理・品質管理を行うことができます。
クロスコンタミの防止や吸排気遮断ダンパー、各所に点検口を設け、目視で確認できないデッドゾーンを排除するなど、サニタリー性・クリーン性・信頼性の高い乾燥機になっています。
長門電機工作所は機械装置のメーカーとして顧客のニーズに対し的確に応え、箱型乾燥機のリーディングカンパニーとなるべく企業力の向上に努めています。
少数精鋭のメンバーで一連の業務に対応し、顧客専用設計でニーズに応える乾燥機を提供し続けています。特に医薬品向け箱型乾燥機においては優れたグレードの製品を提供しています。
栗本鐵工所の流動層乾燥装置は、安定的に大量処理が可能な直接微風方式。
熱風により原料を流動化させ乾燥させるため、乾燥ムラが少ないことが特徴です。構造がシンプルで可動部分が少ないため、安定的な運転が容易なうえ、大量処理に適しています。
原料と熱風との接触面積が大きく、また熱伝導が迅速であるため、熱容量係数も高くなります。滞留時間を数十秒~数時間にわたって調節できるので、長時間かけて低含水率まで乾燥させられます。
可動部分がほとんどなく構造がシンプルなため、安定的な運転が容易なうえ、メンテナンスコストを抑えることが可能です。
連続流動層乾燥装置の構造は、難流動化原料の処理が可能です。
連続流動層は粒子の滞留時間に分布が出てくるため、乾燥製品の水分にも若干の分布があります。この水分分布は、流動層の多段化または多室化するほど小さくなるため、多段流動層や多湿流動層にすれば実質支障のない範囲の分布に抑えられるようです。
2021年時点で創立100年以上を誇る鋳鉄管メーカーです。鋳鉄管のシェアは業界2位(※)で、建材事業部では空調・設備資材の製造・販売として知られています。
インフラ関連や粉体機器、金属加工、建設資材、プラスチック、医薬・食品関連機器など幅広い業種で使用されるさまざまな機器を提供しています。
※参考元:QUICKmoneyworld
https://moneyworld.jp/stock/5602/news/disclosure/20210128450894
⼯業⽤乾燥機のタイプ別に、代表的なメーカー商品を紹介します。
各乾燥機の特徴や、どのような企業に向いた装置なのか、開発会社についてなど、スペック以外の部分にも着目しています。
2021年時点で振動乾燥機のトップシェア(※)を誇る中央化工機の乾燥機。粉体はもちろん、スラリー状やペースト状の原料であっても乾燥と解砕を同時に行うことができ、さまざまな状態の原料の乾燥が可能です。シンプルな構造のため洗浄も容易、かつ高価な部品交換もほとんどありません。
※参考元:中央化工機HP
https://www.chuokakohki.co.jp/dryer.html
振動による流動化の効果でムラの無い仕上がりとなり、振動のコントロールを行えば原料や目的、用途に合わせた望む仕上がりも実現が可能です。HACCPによる衛生管理も万全なため、食品など衛生面での注意が必要な原料を取り扱う企業に推奨される乾燥機です。
CHECK日本乾燥機株式会社は1910年に創業された産業用乾燥機の専業メーカーです。乾燥させる対象品の物性に適した乾燥機を提案しており、大きなサイズの乾燥物やコンタミさせられない乾燥物に関して、振動モーターによる流動化と、熱風やジャケット構造の熱伝導による乾燥の効果を組み合わせています。
CHECK逆円錐型の容器内に自公転するスクリューを持ち、粉粒体に三次元的な対流を与える構造になっている主に粉粒体の混合に用いられる乾燥装置で、柔らかい結晶の混合・乾燥にも適しています。容器が固定式のため原料の仕込み・排出が容易に行うことができます。
CHECKPVミキサーは、環境や化学・食品関連の機械などのさまざまノウハウを活かして作られており、短時間で精密な混合が可能な攪拌構造。比重差や粒経差の大きい混合でも偏りなく処理することができるほか、フィルターによってろ過装置の負荷やダマの発生を軽減できます。
CHECKカツラギ工業の真空撹拌乾燥機KD-1200は、電熱面や温度設定など使い勝手に優れた機械です。高温で変質してしまう材料や空気酸化が起こりやすい材料にも対応しており、低い温度で機械を動かせるのが特徴的。乾燥機から排出された温水や蒸気、熱媒油を熱エネルギーとして用いることができる装置でもあります。
CHECKホソカワミクロンのナウタミキサは、2021年時点で2万台以上の納入実績があります。混合を迅速かつ低所要動力で行うことができる・粉体の損傷が少ない・製品の排出が容易で残留物を少なく仕上げられる・洗浄が容易で多品種への切り替え対応が容易など、多くのメリットを持つバッチ式混合機です。
CHECK製茶乾燥機メーカーとして創業されたクメタ製作所の円筒攪拌乾燥機は、円筒型の乾燥機内部に攪拌翼を取り付け、原料を攪拌しながら乾燥させる乾燥装置です。材料自体を粉砕しながら乾燥を行うため、製品の水分や品質を均一に仕上げることが可能です。
CHECKハイスピードバキュームドライヤーは、輸送機器などを製造する川崎重工業と、鉄鋼関連の神戸製鋼との間で設立されたアーステクニカが手掛ける乾燥装置です。本体内部を減圧状態にして缶体底面や側面からジャケット加熱を行うことで、ムラの無いコーティングや乾燥を行うことができます。
CHECK1950年に創業された株式会社ヤスジマが扱っている乾燥機です。真空条件下では水の沸点が低下する性質を利用し、さらに高速回転羽根で乾燥物を攪拌することで、40℃の温風でも効率的に乾燥できるといったシステムが取り入れられています。熱変成やコンタミのリスクを抑えられるため、医薬品や食品の乾燥にも有効です。
CHECK産業用乾燥機の開発とレーザー加工を事業の2本柱とする、川地鉄工の攪拌乾燥機です。浴槽式の乾燥炉に回転式の攪拌羽根が設置されており、炉外からダクトで熱風を送り込むことで乾燥効率を高めています。機械的にシンプルな構造となっているため、初心者でもスムーズに操作や清掃作業に順応できます。
CHECK日本シームのドライジェットは、熱風による攪拌と脱気を行うなど、高い乾燥を実現した装置です。多種類の品目に対応しており、硬質系ではPETボトルや衣装ケース、軟質系ではレジ袋や食品包装フィルム、袋類などの乾燥に用いられるのが特筆すべき点です。同社では、顧客企業の用途に対応できるのか、デモ機でテストをしています。無償の簡易テストと有償の本テストを行ってからの導入なので、安心できるでしょう。
CHECK粉体を分ける・混ぜるの技術を極めた徳寿工作所が手掛ける乾燥機です。ふるい機や混合機を中心に、100年近く培った粉体技術を活かして作られた真空回転乾燥機は、粉体加工オプションも豊富なバッチ式の乾燥装置です。
CHECKダブルコーン型真空回転乾燥機は、伝導伝熱方式を用いているため、真空状態で回分操作を行います。真空下で乾燥を行うため、伝熱面積と処理材料との間の温度差を大きくとることができます。効率よく均一な乾燥製品を仕上げることが可能です。
CHECKIKAのコニカルドライヤーは流動性や嵩密度が違う、温度の高い個体の真空接触乾燥に適している真空乾燥機です。壁面やカバーだけでなく特殊なスパイラル攪拌羽根も過熱することで、全体に均一な温度及び温度分布を得ることが可能です。
CHECK富士工機の真空コニカルドライヤは、特徴的な容器を搭載した乾燥機です。容器の内部は真空状態になっていて、ゆっくりと回転しながら材料を混ぜ合わせます。そのような性能を備えていることから、摩擦に弱い原料も形状を壊さずに乾燥させられるのです。また、密閉されているため、乾燥時に原料が汚染されないのが強みです。
CHECK日南機械の真空回転乾燥機(NRD)は、ダブルコン型の回分式乾燥機として知られています。缶体が回転することによって原料が混ぜられ、真空中で乾燥を行えます。また、原料の形状破壊や摩擦によるすり減り、結晶の凝集が起こりにくいのも特徴的。熱によって性質が変わりやすい原料にも適した乾燥機です。
CHECK長門電機工作所の箱型棚式乾燥機は、大型や小型などのバリエーションが用意されており、ニーズに応じた乾燥装置を選択することが可能です。オプションとして台車式でバッチ入れ替え時の作業効率を向上させることもできます。
CHECK日向製作所は、箱型乾燥機や熱風コンベアー乾燥装置、遠赤外線乾燥装置などの乾燥装置を取り扱っています。BOX TYPE DRYBERは各種工業製品や医薬品、食品などの幅広い分野で使用されており、少量多品種生産に適している乾燥装置です。
CHECK黒田工業の箱型並行流乾燥機は、棚と平行に熱風を通す乾燥方式で、トレイに配置した乾燥材料の上下を熱風が通り抜けることにより、乾燥を行うタイプの乾燥装置です。乾燥対象の状態や性質に合わせてオーダーメイドで製作することが可能となっています。
CHECK島川製作所の熱風循環式乾燥機SKEシリーズは、独自の設計と構造で熱風を循環させます。プログラム式温調計が搭載されているため段階的な昇温ができ200℃まで対応可能です。オプションもあり、250℃・300℃仕様にも変更できます。そのほかには、乾燥機上面には爆発ベントが取り付けられており、乾燥機の爆発事故を予防できる対策が施されているのが特徴的です。
CHECK大和三光製作所の箱型乾燥機は、気流方式が自由で用途に優れています。材料を積載した容器や成形剤の材料を積み、乾燥室内の固定棚もしくは台車棚に差し込んで、熱風を室内に送って乾燥させる装着です。大和三光製作所の箱型乾燥機は4通りの形式が用意されており、材料によって適切に乾燥させられるでしょう。
CHECK栗本鐵工所は2021年時点で創業100年以上を誇る鋳鉄管メーカー。その流動層乾燥装置は直接微風方式の乾燥装置であり、熱風により原料を流動化・乾燥させます。そのため乾燥ムラが少なく、大量処理を安定的に行うことが可能です。
CHECK月島機械の流動層乾燥機は、熱風を直接原料に接触させて乾燥させるタイプの直接加熱式の乾燥装置です。加熱された熱風を分散版から均一に吹き上げることにより、原料の流動化を促進して混合状態を実現します。
CHECK粉体に特化した乾燥機や工業機械を提供しているメーカーです。医療分野や食品分野から、工業分野やIT分野までさまざまな粉体をターゲットにした製品開発と製造を行っており、乾燥機のサイズも複数が用意されています。そのため、企業の作業環境や乾燥物の特性に合わせて適切な乾燥機を選べるでしょう。
CHECKダルトンのバイブロ/フロードライヤーは、振動と流動を用いた装置です。跳躍移動層と流動層を併用することによって伝熱効率がアップ、省エネルギーでの乾燥や冷却が可能です。公式サイトには、ふりかけの素を製造する設備の納入事例が記載れており、素材の風味を損なわずにソフトな顆粒の製造を行った実績を有しています。
CHECKクメタ製作所の振動流動層乾燥機は、振動による跳躍移動と熱風による浮遊流動が見られる装置です。振動が流動化を補助して省エネルギー化を叶えた装置として知られています。送風機のサイズが小さくて低騒音であり、風量が少なくてダストの発生も抑えられるのが魅力。また、底板は傾斜になっているため水残りしにくく洗浄も可能、清潔な状態を保ちやすい保てやすいです。
CHECK長門電機工作所の流動層乾燥機には、卓上型の実験用乾燥機「1F型」や容量の小さい小型乾燥機「2F型-20F型」、大型装置の「30F型-300F型」があります。同社の流動乾燥機は、乾かすことを目的とした必要最小限の機能を備えたシンプルなデザインの装置です。機能を絞ることで価格帯をおさえると共に、シンプルが故の使いやすさを実現しています。
CHECK日東電機エンジニアリングの振動流動乾燥機・冷却機は、振動輸送をしながら下から送風して乾燥させる装置です。冷風や熱風の選択を行えたり、チャンバーの仕切りやゲートを用いて冷風と熱風の区分けをしたりすることも可能です。また、材料の滞留時間の設定を自由に行えるため、乾燥もしっかり実施できます。
CHECKツカサ工業のパウドライヤーは、集塵機と一体となっている機械です。取り付けられている集塵機が粉の飛散を防いだり、乾燥工程の粉塵対策も万全だったりするのが魅力です。また、GMPに対応していることも特徴に挙げられます。機械の点検や清掃も手軽に行える点もメリットです。
CHECK中央化工機のVUF型振動ろ過乾燥機は、スラリー状の原料をろ過・洗浄・乾燥まで1台で行える乾燥機です。スラリー状以外にも、ペースト状の原料も対応でき幅広い用途で活用できるのが魅力です。羽根やシール部は部品交換の必要がなく、メンテナンス性に優れている点がメリットに挙げられます。また、サニタリー化も容易でGMPにも対応できる装置です。
CHECK
タナベウィルテックの「ろ過乾燥機(TR-F型)」はスイスのローゼンムンド社と技術開発を行ってつくられた装置です。
ろ過・洗浄・乾燥工程を缶内で行え、撹拌力に優れた撹拌翼を備えています。製品に応じた処理工程の変更が行えるのもメリット。CHECK
月島機械の取り扱うろ過乾燥機は、ろ過やケーキ洗浄、乾燥を1台で行います。ろ過とケーキ洗浄は、真空あるいは容器の内部に装着されているろ材で加圧する方法を採用しています。容器ジャケット部に熱媒を流通させて熱を飛ばすことにより、水分を蒸発させて乾燥させているのです。
CHECKユーロテックの ROLLFIT(ロールフィット)は、脱水したケーキを真空ポンプで吸引しながら、加熱して乾かすシステムの乾燥機。真空で乾燥させるため、粉塵爆発の危険がほとんどありません。減圧下で乾燥させるので沸点が低く中低温の廃熱を用いることも可能です。以上のことから、ランニングコストの削減を目指せます。
CHECKIHI リーフフィルターは、全自動で無人運転を行える複合型ろ過乾燥機です。上面ろ過の水平ろ葉式と呼ばれる洗浄機構が濾過ケーキの安定性を維持するため、さまざまなケーキ洗浄を行えるのです。リーフ内に清掃ノズルを装着することによって、リーフ上のケーキを除去する際にろ過面とフィルタ内部の清掃を一緒に行なえます。
CHECK松本機械の加圧濾過乾燥機(FMS)は、1台で医薬品や化成品、原薬などのろ過や乾燥を行えることが特徴。機械の操作を行なうスタッフの安全を確保しやすい乾燥機です。フィルター交換などのメンテナンスを行いやすいため、長期的な視野でとらえるとランニングコストを抑えやすいです。撹拌翼ベローズが不要な点もメリットでしょう。
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奈良機械製作所のフィルタードライヤーは、効率の良い熱伝導率を備えているドライヤーです。作業者の安全を確保しながら、乾燥結晶の排出を行えます。フィルタードライヤーは応用可能な機械で、ドライヤーの排出部分にブローブボックスを組み合わせるなど、要望に合わせた調整を行えることも特筆すべき点です。
CHECK日本化学機械製造の医薬向け小型加圧濾過機は、スラリー状になっている原液を密閉状態のままろ過や脱水、洗浄、乾燥などを行えます。構造がシンプルで操作が簡単、リーズナブルな価格で取り入れられるのが魅力です。操作が簡単で、各部分のハンドルや足踏みペダルなどで行います。サニタリー仕様のため、クリーンルームに設置することも可能です。
CHECK日鉄ステンレス加工 WDフィルターは、1台で撹拌・ろ過やケーキ洗浄、脱液、乾燥などを行える多機能な装置です。1台にさまざまな機能が備わっているため、スペースを有効活用できるのが特徴的。密閉構造になっていますので、対象物が漏れ出すのも防げるでしょう。
CHECK流機エンジニアリングのプリーツドライヤー脱乾は、毛細管現象を採用している装置です。独自の内面加熱方式で加熱するため、短時間で含水率を低減できます。コンパクトな装置ですので、狭いスペースにも導入しやすいと言えます。ランニングコストをなるべく抑えたいと考えている方にぴったりです。メンテナンスが不要で扱いやすいのも特筆すべき点です。
CHECK新栄機械製作の手掛ける FR DRYERは、既存の装置がありません。顧客の要望を踏まえた上で、情報を共有しながら製作していきます。要望をヒアリングしたうえで製作するため、顧客が求める性能を備えた製品を提供できるのです。フィルタの破損が少なく、交換作業が手軽に行えるのが魅力です。
CHECK神鋼環境ソリューションの全量回収型フィルタードライヤは、ゆるやかな傾斜がついた装置です。傾斜はありますが、従来のものと同じ設置スペースになっているため、スペースの問題が発生しにくいです。また、製品の粉体回収率は99.5%以上にもなるのが特筆すべき点でしょう。少量の空気を吹き込むと、さらに回収率アップを目指せます。
CHECK大川原製作所の「FVドライヤー」は、ろ過・洗浄・乾燥・混合を1台で行える多機能型乾燥機です。従来必要だった複数の装置を1台に集約することで、工程の簡略化とコスト削減を実現しています。また、シンプルな内部構造により清掃が容易で、異物混入リスクを低減。衛生管理基準を満たしながら、効率的で安全な生産を支えます。
CHECKエッペンドルフ・ハイマック・テクノロジーズの「多機能型ろ過乾燥機」は、スラリー状の原料を加圧ろ過から乾燥まで1台で処理できる研究開発向け装置です。密閉構造でコンタミリスクを抑え、高品質な製品を効率的に製造可能。分解・洗浄が容易な設計で、GMP準拠のサニタリー仕様を採用し、少量生産からスケールアップにも対応します。
CHECK研究開発施設に新たな工業用乾燥機を導入しようと考えた際、候補として中古品の購入も挙がってくるでしょう。
ですが工業用乾燥機は消耗品です。長年使用していると攪拌時の摩擦による摩耗や、細かい部分の洗浄不足による劣化などが必ず起こります。中古品を購入するとコンタミ混入のリスクが高まるため、おすすめできません。
また、メーカー直接のメンテナンスを受けるためにも、新品での購入を推奨します。
乾燥機によって得られる仕上がりや適した乾燥方法、使用できる原料などが異なるため、各原料の注意点などを考慮した上で適切な乾燥機を選択する必要があります。
ここでは原料ごとにおける乾燥や乾燥装置を選ぶ際のポイント、具体的な原料の種類などを紹介しています。
有機物の中で乾燥機を用いる原料は、医薬品・農薬・染料・顔料・各種有機工業薬品などがあります。有機物のための乾燥機は、使用する原料に適した乾燥方法を行うことができるかどうかがポイントになります。
乾燥機を用いる無機物の原料は多岐にわたります。乾燥機を選ぶ際には、その原料を取り扱える温度化での乾燥が行えるかどうかや、乾燥ムラを防止できるかなど、望む通りの仕上がりを実現できるかを念頭に検討を進めましょう。
金属粉は、金属を粉末状に加工したものをいいます。酸化物と混合した場合には、加熱や衝撃、摩擦により発火するおそれがあり、水分やハロゲン元素の接触でも自然発火する恐れがあるため注意が必要です。
樹脂は主に天然樹脂と人工樹脂の2種類に分けられています。取り扱う樹脂の種類によって加工するための環境や、乾燥の際の注意点が異なりますので、素材に適した乾燥方法を選択できる乾燥装置を選定しましょう。
具体的なセラミックスの例は、陶器・磁器やガラス、セメント、研磨剤など。優れた特性が豊富にあるものの、急な衝撃や温度変化に弱いという弱点もあるため、これらに注意しながら乾燥を行う必要があります。
廃棄物のなかでも産業廃棄物は資源化や処理コストの削減が求められていることから、乾燥機の使用によって減容することが重要です。また、排出事業者の責任のもとで適切な処理を行う必要があるため、廃棄物に合った乾燥機を慎重に検討しましょう。
さまざまな原料の乾燥を行うにあたり、乾燥機の形態や性能、大きさによって取り扱える原料の状態が異なります。原料の状態別の特徴や乾燥の際の注意点など紹介します。
ドライ粉末は調味料や乾燥パウダーなどの食品や粉末状の医薬品、工業用の金属粉など多岐にわたります。
乾燥機による乾燥を行う際には、温度や湿度、混合の度合いや切り替えの際のコンタミ発生リスクなどに注意する必要があります。
ウェット粉体は食品パウダーや化粧品、粉末塗料などさまざまな場面で使われる素材です。
ドライ粉末と比較すると飛散性がない・取り扱いやすいなどの特徴を持っており、幅広い業界・用途で使用されています。
ナノ粒子は1つ1つの粒子が非常に細かいため、使用できる乾燥機のタイプも限られてくる素材です。
金属や半導体、酸化物などのサイズがナノ領域になると、溶融温度や焼成温度の低下、蛍光発光、触媒の高効率化や新規反応など、異なった特性や性質を示すようになります。
ペレット状で取り扱われる原料は、食品や樹脂、木質、飼料などさまざまなものがあります。
小さな塊状になっている素材であるため、溶融して加工する場合や、他の物質と混合させて利用する場合などに取り扱いやすくなっています。
具体的な粘土状の素材として、土や下水などの汚泥、生ごみなどがあります。
水分を多く含むこれらの原料を加熱・乾燥することにより、殺菌効果や廃棄物処理を行うことが主な目的となっています。
具体的なケーキ状の原料は、医薬品や改良土、汚泥・し尿汚泥などがあります。いずれも多量の水分を含んでいる状態のため、まんべんなく乾燥を行う必要があります。
伝熱効率や必要な容積、排水処理などの点に留意しながら乾燥機選びを行う必要があります。
スラリー状の原料には、樹脂や医薬品、染料や顔料、無機物などさまざまなものがあります。含水率が高いため、処理には高度な技術が必要となるケースが多くなります。
固液分離の難しい乾燥、溶解している成分を脱液しない乾燥など、目的に応じた乾燥方法を行える乾燥機を選定することが重要です。
水溶液は、食品や医薬品・化学薬品といったさまざまな分野の原料や有機溶剤などがあり、脱水や乾燥、水溶液に含まれた粒子を回収する場合などに乾燥機が利用されます。
攪拌や混合、固液分離や脱水乾燥など、目的や用途に応じた乾燥が行えるかどうかを踏まえて乾燥機を選定しましょう。
工業用乾燥機は、食品をはじめ、化学や製薬、バイオマス発電、汚泥処理など、さまざまな業界で用いられています。工業用乾燥機とひとくちに言っても多種多様なため、乾燥したい対象物や用途、目的に応じて選ぶことが大切です。
食品業界で乾燥機が活用される主な場面は、ドライフルーツや粉ものの製造です。また、食品の腐敗・変質の防止や貯蔵性の向上という目的でも乾燥機が活用されています。乾燥機を導入する際は、対象となる食品の特性(形状・水分含有量など)や乾燥目的に合った製品を選ぶのがポイントです。
化学品によっては、水分が含まれていると製品の品質低下や不具合を招く可能性があるため、乾燥機は化学分野における製品の安定した品質に貢献しています。乾燥機を選ぶ際は化学変化・物理変化を起こしにくいか、製品に最適な加熱方式が採用されているかに注目すると良いでしょう。
医薬品に異物が混入することはあってはならないため、乾燥機についても清潔度を保ったまま乾燥できる密閉性やサニタリー性が求められます。なかにはクリーンルーム内での使用を想定して開発された乾燥機もあり。医薬品の製造には高度な配慮が必要となるので、導入する乾燥機は慎重に検討しましょう。
汚泥は含水率が高いままだと資源化や処分が難しいため、乾燥機が活用されています。有機質を含む汚泥なら、乾燥後は肥料として有効利用が可能。肥料のように再資源化を目的に乾燥機を導入するなら、有機質を含んだまま処理できる乾燥機がおすすめです。
動植物を由来とするバイオマスは、燃焼しても二酸化炭素を増加させないことから、環境に優しい新エネルギーとして注目されています。ウェット系バイオマスをはじめとした含水率の高いバイオマスを燃料として使うには、十分な乾燥が必要です。そのため、バイオマス関連の分野でも乾燥機が活躍しています。
研究用乾燥機は、サンプルを均一に加熱・乾燥できるような構造になっているほか、回転速度や温度設定など高性能なプログラムが備わったものも多くあります。研究では少量のサンプルを乾燥させる場面が多いので、なるべくコンパクトで卓上におけるようなタイプの乾燥機を選ぶようにしましょう。
自社に適した乾燥機を検討・導入するうえで知っておきたい、乾燥に関する基礎知識を紹介します。
乾燥機によって乾燥方法が異なり、たとえば低温乾燥機は5~45℃程度を維持でき、熱による変性・劣化が起こりにくいのが特徴。50~700℃の高温で乾燥させる熱風乾燥機は、乾燥時間を短縮できるのがメリットです。そのほか5~200℃程度の範囲で温度を一定にキープできる定温乾燥機もあります。
乾燥機の使用で起こるトラブルには、乾燥機の爆発、乾燥不良、故障などがあげられます。爆発事故は火災や怪我などの危険を伴うため、特に注意が必要です。乾燥不良は乾燥方法や乾燥機が対象物に適していないことが原因の1つになるので、乾燥機選びが重要になってきます。
乾燥機のトラブルや故障を防ぐうえで大切なのが、適切なメンテナンスです。機種によってメンテナンス方法が異なるため、取扱説明書に沿って行っていきましょう。メーカーによっては、定期メンテナンスサービスを実施しているところもあります。
乾燥機に関するよくある疑問を、Q&A形式でまとめました。腐食しない乾燥機があるか、乾燥にどれくらいの時間がかかるかなど、多くの人が気になる点について分かりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
工業用乾燥機を導入する際、自社に最適なものを選択するため、より詳細な試験を行う必要があります。乾燥機メーカー各社はその要望に対応するため、専用の施設やサービスを実施していますが、実際にどのようなことができるのでしょうか。
専用の試験室を設け、顧客のニーズに合わせたオーダーメイドな工業用乾燥機を作成するメーカーを例にご紹介します。