神鋼環境ソリューションが開発・製造した「コニカルドライヤ(CDB)」は、同社がつちかってきたグラスライニング技術と攪拌技術をベースとして、環境負荷の軽減やユーザビリティ、さらに様々な使用環境への適応性にこだわって開発された真空乾燥機です。製造はプロセス機器事業部の生産拠点である播磨製作所で行われており、常に開発・製造環境をブラッシュアップしながら耐食性や多用性に優れたグラスライニング素材の研究にも力を入れています。
神鋼環境ソリューションは環境分野への事業を中心として様々なクライアントのニーズや時代のオーダーに応えてきた企業です。そのためコニカルドライヤ(CDB)も安全性や環境適応性にこだわって企画・設計されており、医薬品製造業界において遵守すべき「医薬品の製造管理及び品質管理の基準(GMP)」にも適合している点は見逃せません。
これによりコニカルドライヤ(CDB)は医薬品の開発や製造、クリーンルームへの設置にも対応可能です。
コニカルドライヤ(CDB)は粉体の濾過、洗浄、そして乾燥を1台でまかなえる吸引管レス真空濾過乾燥機であり、洗浄性や操作性が追及されています。また、播磨製作所には実際の使用感を確認するためのテストセンターも用意されており、事前に攪拌実験や分離実験、混合実験などを行った上で利用価値を検討できます。
片持ちタイプの真空濾過乾燥機(コニカルドライヤ)です。クリーンルームの内側と外側にそれぞれ本体部分と駆動部分を設置することが可能となっており、GMPに準拠した生産環境や製造工程においても適合性が高められています。
また駆動部分も装置内へ含んで全体をクリーンルーム内部へ設置するオプション仕様もあります。
吸引管を使用しないことで洗浄しやすさを高めつつ、内部へのコンタミを防げるように開発されたコニカルドライヤです。耐薬品や耐溶媒といった性能に適応するため、グラスライニング素材を使って製造できるグラスライニング対応機種となっており、ノンメタリップ使用を叶えることができます。また特殊スリープを採用して断続吸引構造が可能になりました。
神鋼環境ソリューションは環境に配慮した事業展開を土台としてグラスライニング製機器の開発や設計などを行っており、医薬品製造業界のニーズにも対応できるようGMP対応機器を提供していることが強みです。そのため産業分野や工業分野はもちろん、衛生環境や製造環境の品質強化が不可欠な医薬品業界や食品業界にも利用価値はあると考えられるでしょう。
1946年創業の神鋼環境ソリューションは様々な分野や領域において「環境」へのアプローチを考える企業であり、グラスライニング機器やクリーンエネルギー機器、ファインケミカル機械など色々な製品やサービスを国内外で提供しています。
半導体や各種薬品、食品など、自社商品の研究開発を目的とした工業用乾燥機には、様々なタイプが存在します。
ここでは代表的な5タイプについて、簡易的な比較表にまとめています。自社にはどのタイプが最適なのか、検討をしてみてください。
振動乾燥機
振動乾燥機はドラム型は缶体内に原料を投入し振動を行い、原料の流動化・乾燥を行う乾燥装置です。 |
攪拌乾燥機
攪拌式の乾燥機は、本体内部にあるパドルや羽根により原料を攪拌し、乾燥を行うタイプの乾燥機です。 |
真空回転乾燥機 (コニカルドライヤー) 真空回転乾燥機は、本体部分を密閉して減圧を行い、真空状態を作り出して原料を乾燥する構造の乾燥装置です。 |
箱型棚式 乾燥機 箱型棚式乾燥機はトレイに乾燥物を配置し、乾燥を行う構造の乾燥装置です。 |
流動層乾燥機
流動層乾燥機にはさまざまな形状があり、回転運動や振動、熱風などを利用し乾燥を行います。 |
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材料適⽤ 範囲 様々な種類・状態の材料に対応をしてるか。凝集性・付着性のある材料、水分量の多い材料、を苦手とする乾燥機も。 |
広い 幅広く対応 本体部分は真空状態になるため、様々な材料に対応。また、外に空気が漏れないため、人体に有害なものやナノ粒子状なども対応可能です。 |
広い 幅広く対応 本体部分は閉じられた状態になるため、様々な材料に対応。 |
広い 幅広く対応 本体部分は真空状態になるため、様々な材料に対応。 |
狭い 凝集性・付着性のある材料は苦手 攪拌が行われないため、凝集性・付着性のある材料に適用しない。 |
狭い 凝集性・付着性のある材料不可 攪拌が行われないため、凝集性・付着性のある材料に適用しない。また、水分を多量に含んだものも苦手とする。 |
適⽤量
一度に乾燥を行う材料の適用量はどうか。 |
⼩〜⼤
様々なサイズの乾燥機をメーカーが用意している。 |
⼩〜⼤
様々なサイズの乾燥機をメーカーが用意している。 |
⼩〜⼤
様々なサイズの乾燥機をメーカーが用意している。 |
⼩
材料を水平に並べる構造上、大量の材料を乾燥させる際には広いスペースが必要となる。 |
大
大量の材料の乾燥に適用したタイプの乾燥機。 |
粒⼦破損
材料の粒子を破壊せずに乾燥ができるか。物理的な摩擦が少ないものが好ましい。 |
少ない
振動による攪拌のため、機器による摩擦を発生させない。 |
有り
攪拌の際に機器による摩擦が発生しやすい。 |
少ない
回転による攪拌のため、機器による摩擦を発生させない。 |
少ない
攪拌を行わないため、機器による摩擦を発生させない。 |
有り
攪拌の際に機器による摩擦が発生しやすい。 |
加熱温度
関節加熱の温度が高いほど乾燥速度は早まるが、内部構造が複雑な機器の場合、熱膨張の影響を受けやすいため、制限がかかる。 |
高温域 (250度以下) 内部構造がシンプルなため、高温での過熱が可能。 |
中温域 (190度以下) 内部構造が複雑なため、200度以上を出すのが難しい。 |
中温域 (190度以下) 内部構造が複雑なため、200度以上を出すのが難しい。 |
高温域 (250度以下) 内部構造がシンプルなため、高温での過熱が可能。 |
低温域 (160度以下) 内部構造が複雑なため、200度以上を出すのが難しい。 |
コンタミ 発⽣ リスク 乾燥機の内部での摩擦により、コンタミが発生するリスクがあるか。 |
低い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こりにくく、コンタミが発生するリスクは低い。 |
低い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こりにくく、コンタミが発生するリスクは低い。 |
高い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こるため、コンタミが発生するリスクが高い。 |
低い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こりにくく、コンタミが発生するリスクは低い。 |
高い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こるため、コンタミが発生するリスクが高い。 |
洗浄時間
乾燥を行うごとに洗浄が必要な工業用乾燥機。内部構造が複雑な場合、解体が必要となるため、洗浄時間が長くなる。 |
短い
内部構造がシンプルなため、洗浄時間が短い。 |
長い
内部構造が複雑なため、洗浄時間が長い。 |
長い
内部構造が複雑なため、洗浄時間が長い。 |
短い
内部構造がシンプルなため、洗浄時間が短い。 |
長い
内部構造が複雑なため、洗浄時間が長い。 |
消耗 部品 攪拌に羽を使用している、摩擦を起こすための部品が多い乾燥機の場合、消耗品の交換が必要となる。 |
少ない
消耗品はほとんどない。 |
多い
消耗品が多く、定期的な交換が必要。 |
多い
消耗品が多く、定期的な交換が必要。 |
少ない
消耗品はほとんどない。 |
多い
消耗品が多く、定期的な交換が必要。 |
特⻑ | 上記項⽬に幅広く対応した上で、粒⼦がダマにならない | 最も⼀般的な形式のため使い慣れている研究者が多い | 高真空下で低温乾燥が可能なため、熱に弱い原料に向いている | 食品乾燥など攪拌が必要のないものに 向いている | 大量の原料の乾燥に適している |
代表的な 製品(※) |
中央化工機
VU型振動乾燥機 |
ヤスジマ
YVD真空撹拌乾燥機 |
徳寿工作所
真空回転乾燥機 WDV型 |
長門電機工作所
箱型棚式乾燥機 |
栗本鐵工所
流動層乾燥装置 |
※タイプ別の代表的な製品の選出基準
「振動乾燥機」「攪拌乾燥機」「真空回転乾燥機」「箱型棚式乾燥機」「流動層乾燥機」⇒2022年3月23日時点で各タイプ名をGoogle検索した際、最上位に表示されるメーカーの商品。