KAWAKU~⼯業⽤乾燥機の導⼊に向けた各メーカー⽐較・検討サイト~ » 状態別に考える乾燥機選びのポイント » ケーキ状

ケーキ状

ケーキ状とは、汚泥処理や医薬品製剤などの分野において用いられる用語です。ケーキ状の一般的な定義として、水分が25%~30%程度の取り扱いやすい廃泥の状態を指します。

沈降分離法によって生じた汚泥などは大量の水分を含みますが、まずは沈殿濃縮することにより、できるだけ水分を取り除き、続いてろ過や遠心分離などの機械的な脱水を行い水分を除いています。

具体的なケーキ状の種類とその乾燥について

具体的なケーキ状の原料は、医薬品や改良土、汚泥・し尿汚泥などがあります。いずれも多量の水分を含んでいる状態のため、まんべんなく乾燥を行う必要があります。

伝熱効率や必要な容積、排水処理などの点に留意しながら乾燥機選びを行う必要があります。

医薬品

医薬品は人や動物の診断や治療、予防を行うために与える薬品のことをいいます。飲むものや塗るもの、注射するものなどがあり、医師の診察によって処方される処方箋医薬品と、薬局などで買える一般医薬品に分けられています。

医薬品はさまざまな方法で形態を変化させていますが、主な処理方法として、凍結乾燥またはフリーズドライなどにより、液体の薬剤から水分を取り除いたものを粉末やケーキ状にしています。

改良土

改良土とは、廃棄される建設発生土を再利用した土木資材のことをいいます。

道路工事によって発生した土砂などには、粘土や水分などがばらばらに含まれているため、軟弱な場合が多くなります。そのため、再利用するにあたって埋め戻しても締め固めることができません。

こうした土砂を破砕・混合・ふるい掛け、乾燥などの工程を経て埋め戻しや再利用に適した状態にされたものが改良土として取り扱われます。

汚泥

汚泥は工場などから排出される水分を含む廃棄物をいいます。これらは含水率が高いため、資源化・処分いずれの処理についても問題となります。

そのような汚泥処理は汚泥乾燥技術を活用することにより、あらゆる汚泥の減量や資源化が可能となるため、処分費やランニングコストの削減といったメリットにも繋がります。

し尿汚泥

し尿汚泥は汚泥の中でも、人間が生活の中で排出する排泄物が沈殿し、処理が必要となった廃棄物のことをいいます。かつては処理されることなく肥料として農地に還元されていましたが、一時期はし尿汚泥の処理が問題視されていました。

しかし今では法整備が進み、近年では再生可能エネルギーの重要性が再認知されるようになるなど、廃棄物の有効利用も期待される状況となっています。し尿汚泥処理施設の加工においては乾燥も重要な過程の一つであり、欠かせない設備となっています。

流動体に適したメーカーごとの
ろ過乾燥機をチェック

工業用乾燥機の導入前に
乾燥タイプ別の性能比較

⼯業⽤乾燥機のタイプ別⽐較表

半導体や各種薬品、食品など、自社商品の研究開発を目的とした工業用乾燥機には、様々なタイプが存在します。
ここでは代表的な5タイプについて、簡易的な比較表にまとめています。自社にはどのタイプが最適なのか、検討をしてみてください。

オンマウスで各項⽬の解説が表⽰されます
振動乾燥機

振動乾燥機はドラム型は缶体内に原料を投入し振動を行い、原料の流動化・乾燥を行う乾燥装置です。

攪拌乾燥機

攪拌式の乾燥機は、本体内部にあるパドルや羽根により原料を攪拌し、乾燥を行うタイプの乾燥機です。

真空回転乾燥機
(コニカルドライヤー)

真空回転乾燥機は、本体部分を密閉して減圧を行い、真空状態を作り出して原料を乾燥する構造の乾燥装置です。

箱型棚式
乾燥機

箱型棚式乾燥機はトレイに乾燥物を配置し、乾燥を行う構造の乾燥装置です。

流動層乾燥機

流動層乾燥機にはさまざまな形状があり、回転運動や振動、熱風などを利用し乾燥を行います。

材料適⽤
範囲

様々な種類・状態の材料に対応をしてるか。凝集性・付着性のある材料、水分量の多い材料、を苦手とする乾燥機も。

適⽤量

一度に乾燥を行う材料の適用量はどうか。

粒⼦破損

材料の粒子を破壊せずに乾燥ができるか。物理的な摩擦が少ないものが好ましい。

加熱温度

関節加熱の温度が高いほど乾燥速度は早まるが、内部構造が複雑な機器の場合、熱膨張の影響を受けやすいため、制限がかかる。

コンタミ
発⽣
リスク

乾燥機の内部での摩擦により、コンタミが発生するリスクがあるか。

洗浄時間

乾燥を行うごとに洗浄が必要な工業用乾燥機。内部構造が複雑な場合、解体が必要となるため、洗浄時間が長くなる。

消耗
部品

攪拌に羽を使用している、摩擦を起こすための部品が多い乾燥機の場合、消耗品の交換が必要となる。

特⻑ 上記項⽬に幅広く対応した上で、粒⼦がダマにならない 最も⼀般的な形式のため使い慣れている研究者が多い 高真空下で低温乾燥が可能なため、熱に弱い原料に向いている 食品乾燥など攪拌が必要のないものに 向いている 大量の原料の乾燥に適している
代表的な
製品(※)
中央化工機
VU型振動乾燥機
中央化工機振動乾燥機

引用元:中央化工機HP
(https://www.chuokakohki.co.jp/dryer.html)

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ヤスジマ
YVD真空撹拌乾燥機
イメージ

ヤスジマHP
(https://yasujima.co.jp/product/dryer/yvdn/)

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徳寿工作所
真空回転乾燥機 WDV型
イメージ

徳寿工作所HP
(https://www.tokujuk.co.jp/products/dryer/WDV/post-11.html)

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長門電機工作所
箱型棚式乾燥機
長門電機工作所箱型棚式乾燥機

引用元:長門電機工作所HP
(https://nagato.co.jp/ventilation-tray-dryer/)

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栗本鐵工所
流動層乾燥装置
栗本鐵工所流動層乾燥装置

引用元:栗本鐵工所HP
(https://www01.kurimoto.co.jp/co-lab/floormap/floor-03.html)

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※タイプ別の代表的な製品の選出基準
「振動乾燥機」「攪拌乾燥機」「真空回転乾燥機」「箱型棚式乾燥機」「流動層乾燥機」⇒2022年3月23日時点で各タイプ名をGoogle検索した際、最上位に表示されるメーカーの商品。