※参考元:中央化工機HPhttps://www.v-dryer.jp/
引用元:中央化工機HP
(https://www.chuokakohki.co.jp/dryer.html)
中央化工機の振動乾燥機は、振動だけで粉粒体を流動化させ間接加熱で乾燥をする、独自の乾燥機です。
本体側面に取り付けられた2台の振動モーターが、斜め上方の半楕円状の振動を発生させる振動機構。乾燥機本体の底部から加えられた振動が、本体内部の粉粒体を円周方向に旋回させながら半径方向に上下流動し、乾燥と同時に粉粒体の混合も行います。
本体内部に攪拌のための部品がないシンプルな構造で、機器同士の摩擦が発生しなため、コンタミ発生のリスクが非常に低いのが特徴です。高い純度を保ったまま乾燥を行いたい場合、有用な乾燥方法だといえます。
中央化工機の振動乾燥機は、攪拌用のファンといった複雑な部品が内部に設置されていないため、加熱による金属膨張の影響を受けにくい構造です。そのため、他の乾燥機の多くが190度以下にまでしか設定できない間接加熱の温度を、最大250度まで上げられます。熱に強い性質を持った原料ならば、乾燥時間の短縮が見込めるのです。また、30度程度での乾燥も可能なため、様々な原料の乾燥に対応してくれます。
部品を解体せず、そのまま水で丸洗いできる洗浄性の高さも、実験スピードのアップに一役買ってくれます。消耗部品がないため部品交換などのメンテナンスも不要で、素早い製造につながるでしょう。
中央化工機の振動乾燥機は原材料が常に流動状態になるため、様々な状態・工程の乾燥に対応できます。スラリー状の原料を脱液しないまま乾燥機に入れる、液中に溶解した成分を脱液したくない原料を乾燥する、固液分離の難しい原料を乾燥するといった、幅広い工程で使用可能です。
中でもVHS型は、ボールなどの媒体を入れて乾燥と解砕を同時に行うことができる乾燥機。液体のようなスラリー状の原料や、もったりとしたペースト状の原料を連続供給し、乾燥完了後にバッチ排出をすれば、乾燥粉末だけが媒体と分離されて排出されるといった特殊な対応も可能です。
異物が混入しにくい構造になっているため、凝縮しダマができる原料にも適しています。流動状態のため次の工程へ流し込みやすく、乾燥の自動化にもおすすめできる装置です。
中央化工機の振動乾燥機は、幅広い原料に対応が可能なため、様々な原料を同時に扱う企業でも利用しやすい乾燥機です。
回転式の乾燥機などと比較しても内部構造がシンプルという特徴は、乾燥自体の高品質化だけでなく、容易に洗浄が可能、高価な部品交換がないなど、業務スピードアップやコストダウンも狙いたい企業にも適しています。
中央化工機は、様々な種類の乾燥機を販売しています。ここでは、6種類の乾燥機について説明しています。
引用元:中央化工機HP
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VU型縦型振動乾燥機は、振動により粉粒体を流動化し、
間接的な加熱で乾燥させるタイプです。
2台のモーターによって、斜め上方向に半楕円状に振動を発生させます。
また、乾燥と粉粒体の混合を同時に行う機能を有しています。
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VH型・VHS型振動乾燥機は、本体下部の振動源により円周方向に円振動を
発生させます。この円振動で粉粒体を流動化し、間接的に加熱することで
乾燥させていきます。また、乾燥と混合を同時に行うことができます。
そして、VHS型は、乾燥と解砕を同時に行うことも可能です。
引用元:中央化工機HP
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VUF型振動ろ過乾燥機は、乾燥機能にろ過機能を加えた機種です。
液体を多く含む原材料に対して、脱液工程から乾燥工程まで対応することができます。
今までの機種では、脱液と乾燥を別の工程で対応することが必要でしたが、VUF型振動ろ過乾燥機は1機種で2つの工程を対応できるメリットがあります。
引用元:中央化工機HP
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FD-VU型・FD-VH型凍結振動乾燥機は、原材料を振動乾燥機で連結解凍する機種です。
一般の連結棚式乾燥機と比較して約3倍の乾燥能力を有しています。
乾燥時間の短縮とランニングコストの短縮を可能にします。
引用元:中央化工機HP
(https://www.chuokakohki.co.jp/dryer.html)
振動流動層装置は、非常に細かい粉粒体を効率的に流動状態にし、乾燥や化学反応といったプロセスに適用できる技術です。この装置は、振動と気流を使って粉粒体を安定に浮遊させ、エネルギー消費を抑えつつ効果的に処理を行うことができます。特に医薬品の製造などで微量の溶剤を取り除くのに有用です。
引用元:中央化工機HP
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試験研究用小型振動乾燥機(バッチ式)は、振動機能はそのままに残し
小型化した乾燥機です。まめかんUV型、まめかんVH型、YU-15型、
VH-10型などの機種があります。
中央化工機株式会社は1961年に振動ミルを発表して以来、振動エネルギーを活用した粉砕機や乾燥機の開発・製造に携わってきた企業です。昭和58年以前より振動乾燥機の製造をおこなっているなど、日本国内でのパイオニア企業(※)として業界を牽引しています。
2021年4月調査時点で振動乾燥機の全国のシェア90%以上を誇る実績があり、たゆまぬ技術革新によって築き上げたノウハウにより、高いコストパフォーマンスを実現できる装置を設計・製造・販売を重視。リピート率も80%を誇るなど、製造業界での実績とそれに伴う信頼を獲得した企業だといえます。
設計段階から完全オーダーメイドも可能。顧客の細かなニーズに対応するため、高い精度が求められる装置の設計・製造を行っています。
※参考元:中央化工機HP
https://www.v-dryer.jp/
半導体や各種薬品、食品など、自社商品の研究開発を目的とした工業用乾燥機には、様々なタイプが存在します。
ここでは代表的な5タイプについて、簡易的な比較表にまとめています。自社にはどのタイプが最適なのか、検討をしてみてください。
振動乾燥機
振動乾燥機はドラム型は缶体内に原料を投入し振動を行い、原料の流動化・乾燥を行う乾燥装置です。 |
攪拌乾燥機
攪拌式の乾燥機は、本体内部にあるパドルや羽根により原料を攪拌し、乾燥を行うタイプの乾燥機です。 |
真空回転乾燥機 (コニカルドライヤー) 真空回転乾燥機は、本体部分を密閉して減圧を行い、真空状態を作り出して原料を乾燥する構造の乾燥装置です。 |
箱型棚式 乾燥機 箱型棚式乾燥機はトレイに乾燥物を配置し、乾燥を行う構造の乾燥装置です。 |
流動層乾燥機
流動層乾燥機にはさまざまな形状があり、回転運動や振動、熱風などを利用し乾燥を行います。 |
|
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材料適⽤ 範囲 様々な種類・状態の材料に対応をしてるか。凝集性・付着性のある材料、水分量の多い材料、を苦手とする乾燥機も。 |
広い 幅広く対応 本体部分は真空状態になるため、様々な材料に対応。また、外に空気が漏れないため、人体に有害なものやナノ粒子状なども対応可能です。 |
広い 幅広く対応 本体部分は閉じられた状態になるため、様々な材料に対応。 |
広い 幅広く対応 本体部分は真空状態になるため、様々な材料に対応。 |
狭い 凝集性・付着性のある材料は苦手 攪拌が行われないため、凝集性・付着性のある材料に適用しない。 |
狭い 凝集性・付着性のある材料不可 攪拌が行われないため、凝集性・付着性のある材料に適用しない。また、水分を多量に含んだものも苦手とする。 |
適⽤量
一度に乾燥を行う材料の適用量はどうか。 |
⼩〜⼤
様々なサイズの乾燥機をメーカーが用意している。 |
⼩〜⼤
様々なサイズの乾燥機をメーカーが用意している。 |
⼩〜⼤
様々なサイズの乾燥機をメーカーが用意している。 |
⼩
材料を水平に並べる構造上、大量の材料を乾燥させる際には広いスペースが必要となる。 |
大
大量の材料の乾燥に適用したタイプの乾燥機。 |
粒⼦破損
材料の粒子を破壊せずに乾燥ができるか。物理的な摩擦が少ないものが好ましい。 |
少ない
振動による攪拌のため、機器による摩擦を発生させない。 |
有り
攪拌の際に機器による摩擦が発生しやすい。 |
少ない
回転による攪拌のため、機器による摩擦を発生させない。 |
少ない
攪拌を行わないため、機器による摩擦を発生させない。 |
有り
攪拌の際に機器による摩擦が発生しやすい。 |
加熱温度
関節加熱の温度が高いほど乾燥速度は早まるが、内部構造が複雑な機器の場合、熱膨張の影響を受けやすいため、制限がかかる。 |
高温域 (250度以下) 内部構造がシンプルなため、高温での過熱が可能。 |
中温域 (190度以下) 内部構造が複雑なため、200度以上を出すのが難しい。 |
中温域 (190度以下) 内部構造が複雑なため、200度以上を出すのが難しい。 |
高温域 (250度以下) 内部構造がシンプルなため、高温での過熱が可能。 |
低温域 (160度以下) 内部構造が複雑なため、200度以上を出すのが難しい。 |
コンタミ 発⽣ リスク 乾燥機の内部での摩擦により、コンタミが発生するリスクがあるか。 |
低い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こりにくく、コンタミが発生するリスクは低い。 |
低い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こりにくく、コンタミが発生するリスクは低い。 |
高い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こるため、コンタミが発生するリスクが高い。 |
低い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こりにくく、コンタミが発生するリスクは低い。 |
高い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こるため、コンタミが発生するリスクが高い。 |
洗浄時間
乾燥を行うごとに洗浄が必要な工業用乾燥機。内部構造が複雑な場合、解体が必要となるため、洗浄時間が長くなる。 |
短い
内部構造がシンプルなため、洗浄時間が短い。 |
長い
内部構造が複雑なため、洗浄時間が長い。 |
長い
内部構造が複雑なため、洗浄時間が長い。 |
短い
内部構造がシンプルなため、洗浄時間が短い。 |
長い
内部構造が複雑なため、洗浄時間が長い。 |
消耗 部品 攪拌に羽を使用している、摩擦を起こすための部品が多い乾燥機の場合、消耗品の交換が必要となる。 |
少ない
消耗品はほとんどない。 |
多い
消耗品が多く、定期的な交換が必要。 |
多い
消耗品が多く、定期的な交換が必要。 |
少ない
消耗品はほとんどない。 |
多い
消耗品が多く、定期的な交換が必要。 |
特⻑ | 上記項⽬に幅広く対応した上で、粒⼦がダマにならない | 最も⼀般的な形式のため使い慣れている研究者が多い | 高真空下で低温乾燥が可能なため、熱に弱い原料に向いている | 食品乾燥など攪拌が必要のないものに 向いている | 大量の原料の乾燥に適している |
代表的な 製品(※) |
中央化工機
VU型振動乾燥機 ![]() 引用元:中央化工機HP |
ヤスジマ
YVD真空撹拌乾燥機 ![]() ヤスジマHP |
徳寿工作所
真空回転乾燥機 WDV型 ![]() 徳寿工作所HP |
長門電機工作所
箱型棚式乾燥機 ![]() 引用元:長門電機工作所HP |
栗本鐵工所
流動層乾燥装置 ![]() 引用元:栗本鐵工所HP |
※タイプ別の代表的な製品の選出基準
「振動乾燥機」「攪拌乾燥機」「真空回転乾燥機」「箱型棚式乾燥機」「流動層乾燥機」⇒2022年3月23日時点で各タイプ名をGoogle検索した際、最上位に表示されるメーカーの商品。