KAWAKU~⼯業⽤乾燥機の導⼊に向けた各メーカー⽐較・検討サイト~ » 状態別に考える乾燥機選びのポイント » ウェット粉体

ウェット粉体

粉体とは個体の微粒子が無数に近い状態で集合したもので、小麦粉や洗剤、化粧品、コーヒーなど身の回りのさまざまなものの原料として使用されています。

粉体にはドライタイプのものとウェットタイプのものがあり、それぞれの用途や目的に合わせて乾燥時の水分量を調整して取り扱われます。

具体的なウェット粉体の種類とその乾燥について

ウェット粉体は食品パウダーや化粧品、粉末塗料などさまざまな場面で使われる素材です。ドライ粉末と比較すると飛散性がない・取り扱いやすいなどの特徴を持っており、幅広い業界・用途で使用されています。

食品パウダー

食品パウダーは、野菜パウダーや顆粒スープなど、簡単な手間で望み通りの料理の味を再現するために使われる粉末状の食品です。

水に溶けやすい、旨味が凝縮されている、保存性に長けているといった特徴を持っており、取り扱いが容易であるのも使用するメリットの一つです。

ウェットタイプの食品粉末の例として、ラーメンや野菜スープ、餃子の餡などに使える鶏ガラスープパウダーなどがあります。

化粧品

化粧品とは、身体を清潔にしたり外観を際立たせるために皮膚などに塗布するもので、作用が緩和的なものをいいます。

日本で医薬化粧品といわれるものは医薬部外品として取り扱われますが、医薬部外品にあたるものが「化粧品」として販売されることが一般的です。

近年では女性向けだけではなく男性向け化粧品も販売されており、直接人肌に使用することが多いため、品質管理や衛生管理が重要になってくる原料です。

具体的なウェットタイプの粉末製品としてはファンデーションなどがあります。

粉末塗料

粉末塗料は有機溶剤を使用しないため、大気汚染や水質汚濁防止になり、人体への影響が極めて小さい塗料です。溶剤型の塗料と比較して、塗装機の自動化が容易なため塗装品質が安定する、温度や湿度などの塗装環境の影響を受けづらい、物理性能・耐食性・耐薬品性などに優れた塗膜性能を有するなどの特徴を持っています。

塗装時に付着しなかった塗料は回収して再利用できるほか、高温・短時間での焼き付けを行うため塗装設備もコンパクトにでき、何度も塗り重ねる必要がないなどの経済的メリットも豊富な素材です。

奪水剤

高純度で最適活性度、長江分散性、品質安定という豊富な特徴を持っており、ゴムや樹脂に対して使用されます。加硫工程での加熱を行うことにより、ゴム材料に含まれる水分が水蒸気に変わり、その水蒸気が加硫ゴムの中に気泡を発生させてしまいます。

奪水剤を利用することにより、これらの水分による気泡の発生を防止することができます。

他原料とコンタミしにくい
ろ過乾燥機をチェック

工業用乾燥機の導入前に
乾燥タイプ別の性能比較

⼯業⽤乾燥機のタイプ別⽐較表

半導体や各種薬品、食品など、自社商品の研究開発を目的とした工業用乾燥機には、様々なタイプが存在します。
ここでは代表的な5タイプについて、簡易的な比較表にまとめています。自社にはどのタイプが最適なのか、検討をしてみてください。

オンマウスで各項⽬の解説が表⽰されます
振動乾燥機

振動乾燥機はドラム型は缶体内に原料を投入し振動を行い、原料の流動化・乾燥を行う乾燥装置です。

攪拌乾燥機

攪拌式の乾燥機は、本体内部にあるパドルや羽根により原料を攪拌し、乾燥を行うタイプの乾燥機です。

真空回転乾燥機
(コニカルドライヤー)

真空回転乾燥機は、本体部分を密閉して減圧を行い、真空状態を作り出して原料を乾燥する構造の乾燥装置です。

箱型棚式
乾燥機

箱型棚式乾燥機はトレイに乾燥物を配置し、乾燥を行う構造の乾燥装置です。

流動層乾燥機

流動層乾燥機にはさまざまな形状があり、回転運動や振動、熱風などを利用し乾燥を行います。

材料適⽤
範囲

様々な種類・状態の材料に対応をしてるか。凝集性・付着性のある材料、水分量の多い材料、を苦手とする乾燥機も。

適⽤量

一度に乾燥を行う材料の適用量はどうか。

粒⼦破損

材料の粒子を破壊せずに乾燥ができるか。物理的な摩擦が少ないものが好ましい。

加熱温度

関節加熱の温度が高いほど乾燥速度は早まるが、内部構造が複雑な機器の場合、熱膨張の影響を受けやすいため、制限がかかる。

コンタミ
発⽣
リスク

乾燥機の内部での摩擦により、コンタミが発生するリスクがあるか。

洗浄時間

乾燥を行うごとに洗浄が必要な工業用乾燥機。内部構造が複雑な場合、解体が必要となるため、洗浄時間が長くなる。

消耗
部品

攪拌に羽を使用している、摩擦を起こすための部品が多い乾燥機の場合、消耗品の交換が必要となる。

特⻑ 上記項⽬に幅広く対応した上で、粒⼦がダマにならない 最も⼀般的な形式のため使い慣れている研究者が多い 高真空下で低温乾燥が可能なため、熱に弱い原料に向いている 食品乾燥など攪拌が必要のないものに 向いている 大量の原料の乾燥に適している
代表的な
製品(※)
中央化工機
VU型振動乾燥機
中央化工機振動乾燥機

引用元:中央化工機HP
(https://www.chuokakohki.co.jp/dryer.html)

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ヤスジマ
YVD真空撹拌乾燥機
イメージ

ヤスジマHP
(https://yasujima.co.jp/product/dryer/yvdn/)

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徳寿工作所
真空回転乾燥機 WDV型
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徳寿工作所HP
(https://www.tokujuk.co.jp/products/dryer/WDV/post-11.html)

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長門電機工作所
箱型棚式乾燥機
長門電機工作所箱型棚式乾燥機

引用元:長門電機工作所HP
(https://nagato.co.jp/ventilation-tray-dryer/)

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栗本鐵工所
流動層乾燥装置
栗本鐵工所流動層乾燥装置

引用元:栗本鐵工所HP
(https://www01.kurimoto.co.jp/co-lab/floormap/floor-03.html)

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※タイプ別の代表的な製品の選出基準
「振動乾燥機」「攪拌乾燥機」「真空回転乾燥機」「箱型棚式乾燥機」「流動層乾燥機」⇒2022年3月23日時点で各タイプ名をGoogle検索した際、最上位に表示されるメーカーの商品。