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大川原製作所 横型流動層乾燥機/旋回型流動層乾燥機など

このページでは、1927年創業の工業用乾燥機メーカー「大川原製作所」が提供する流動層乾燥機について、実際のソリューションの特徴などを解説しています。乾燥機選びの参考としてぜひご活用ください。

大川原製作所の流動層乾燥機

横型流動層乾燥機(FBA型)

大川原製作所の乾燥機

引用元:大川原製作所公式HP
(https://www.okawara.co.jp/products/158/)

大川原製作所の「横型流動層乾燥機(FBA型)」は、食品業界や有機化学・無機化学業界を対象に開発された流動層乾燥機です。

長方形の流動室の端から連続投入される被乾燥物が水平方向に流動しながら乾燥・排出される点が特徴です。また、被乾燥物の特性や乾燥にかかる時間など、事前の条件に合わせて流動状態を調節したり、仕切り板を設置することで効率的にコントロールできます。

流動床のスペースは0.5㎡から18㎡まで段階的に設計されており、乾燥室に冷却室を連結することで乾燥後の冷却をシームレスに実行可能です。また、大川原製作所が独自に開発したスリット目皿板を採用することで、ダマ(塊)もスムーズに排出できます。

旋回型流動層乾燥機 スリットフロー(FBS型)

大川原製作所の乾燥機

引用元:大川原製作所公式HP
(https://www.okawara.co.jp/products/165/)

「スリットフロー(FBS型)」は、食品業界や化学業界、飼料・肥料の乾燥にも適した旋回型流動層乾燥機です。基本的なコンセプトとして回分式が採用されていますが、乾燥室を本体装置と一体型にすることで、コンテナ型とは異なる仕様設計が実現されています。

被乾燥物は乾燥室内へ自動的に投入され、必要な乾燥時間が経過した後、スリット目皿板の効果でスムーズに排出されます。この工程が繰り返されることで、自動連続運転が可能となり、乾燥工程の省人化や生産効率の向上が図れます。さらに、乾燥後の膨化や煆焼冷却といった工程も一元管理できる点が強みです。

加熱管内蔵型流動層乾燥機 コンダクションフロー(FCAS型)

大川原製作所の乾燥機

引用元:大川原製作所公式HP
(https://www.okawara.co.jp/products/156/)

「コンダクションフロー(FCAS型)」は、加熱管内蔵型流動層乾燥機として開発されました。接触伝熱効率を高めた特殊加熱管を採用することで、風量を抑え、所要電力の削減を実現しています。これによりランニングコストを抑えられるだけでなく、コンパクト設計のため、設置環境の省スペース化にも対応しています。

食品業界、医薬品業界、化学工業分野など幅広い業界のニーズに対応し、小麦粉やコーンスターチ、粉末樹脂、高分子凝集剤など様々なワークの乾燥に適しています。

ボール入り流動層乾燥機 スラリードライヤー

大川原製作所の乾燥機

引用元:大川原製作所公式HP
(https://www.okawara.co.jp/products/166/)

「スラリードライヤー」は、液状の材料や粘性の高いスラリー状の被乾燥物を効率的に処理するために設計されたボール入り流動層乾燥機です。この装置では、1~3mm径のセラミックボールを使用して被乾燥物を付着させ、効果的な乾燥を実現します。

加熱されたセラミックボールが被乾燥物と連続的に接触することで加熱が行われ、さらに流動化熱風による対流伝熱が加わることで、瞬時に乾燥を進めます。このプロセスでは霧化工程が不要であり、作業効率を大幅に向上させる点が特徴です。

また、流動層内のボール同士の衝突によって、ボール表面に付着した被乾燥物が自動的に剥離され、流動化ガスによって回収装置に運ばれる仕組みが採用されています。無機化学分野の乾燥工程に最適で、さまざまな製品の製造や工場廃液の減量化にも活用可能です。

開発メーカー:大川原製作所とは

大川原製作所は、茶の栽培で有名な静岡県で1927年に創業された乾燥機メーカーです。創業当初は製茶業向け乾燥機メーカーとして発展し、現在では食品業界のみならず、医薬品業界、化学工業分野、環境分野など多岐にわたる業界のニーズに応える企業へと成長を遂げています。

乾燥技術の分野で独自の研究を重ね、2022年3月末時点で国内120件、国外11件の特許・実用新案を取得しています。また、国内21件、国外2件の特許申請中で、グローバル規模で業界をリードする地位を確立しています。

品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001の取得や、エコアクション21認証など、品質管理と環境負担の軽減に取り組む姿勢も特徴的です。

※参考元:大川原製作所公式HP
(https://www.okawara.co.jp/corporate/companyabout/)

大川原製作所の基本情報

⼯業⽤乾燥機のタイプ別⽐較表

半導体や各種薬品、食品など、自社商品の研究開発を目的とした工業用乾燥機には、様々なタイプが存在します。
ここでは代表的な5タイプについて、簡易的な比較表にまとめています。自社にはどのタイプが最適なのか、検討をしてみてください。

オンマウスで各項⽬の解説が表⽰されます
振動乾燥機

振動乾燥機はドラム型は缶体内に原料を投入し振動を行い、原料の流動化・乾燥を行う乾燥装置です。

攪拌乾燥機

攪拌式の乾燥機は、本体内部にあるパドルや羽根により原料を攪拌し、乾燥を行うタイプの乾燥機です。

真空回転乾燥機
(コニカルドライヤー)

真空回転乾燥機は、本体部分を密閉して減圧を行い、真空状態を作り出して原料を乾燥する構造の乾燥装置です。

箱型棚式
乾燥機

箱型棚式乾燥機はトレイに乾燥物を配置し、乾燥を行う構造の乾燥装置です。

流動層乾燥機

流動層乾燥機にはさまざまな形状があり、回転運動や振動、熱風などを利用し乾燥を行います。

材料適⽤
範囲

様々な種類・状態の材料に対応をしてるか。凝集性・付着性のある材料、水分量の多い材料、を苦手とする乾燥機も。

適⽤量

一度に乾燥を行う材料の適用量はどうか。

粒⼦破損

材料の粒子を破壊せずに乾燥ができるか。物理的な摩擦が少ないものが好ましい。

加熱温度

関節加熱の温度が高いほど乾燥速度は早まるが、内部構造が複雑な機器の場合、熱膨張の影響を受けやすいため、制限がかかる。

コンタミ
発⽣
リスク

乾燥機の内部での摩擦により、コンタミが発生するリスクがあるか。

洗浄時間

乾燥を行うごとに洗浄が必要な工業用乾燥機。内部構造が複雑な場合、解体が必要となるため、洗浄時間が長くなる。

消耗
部品

攪拌に羽を使用している、摩擦を起こすための部品が多い乾燥機の場合、消耗品の交換が必要となる。

特⻑ 上記項⽬に幅広く対応した上で、粒⼦がダマにならない 最も⼀般的な形式のため使い慣れている研究者が多い 高真空下で低温乾燥が可能なため、熱に弱い原料に向いている 食品乾燥など攪拌が必要のないものに 向いている 大量の原料の乾燥に適している
代表的な
製品(※)
中央化工機
VU型振動乾燥機
中央化工機振動乾燥機

引用元:中央化工機HP
(https://www.chuokakohki.co.jp/dryer.html)

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ヤスジマ
YVD真空撹拌乾燥機
イメージ

ヤスジマHP
(https://yasujima.co.jp/product/dryer/yvdn/)

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徳寿工作所
真空回転乾燥機 WDV型
イメージ

徳寿工作所HP
(https://www.tokujuk.co.jp/products/dryer/WDV/post-11.html)

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長門電機工作所
箱型棚式乾燥機
長門電機工作所箱型棚式乾燥機

引用元:長門電機工作所HP
(https://nagato.co.jp/ventilation-tray-dryer/)

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栗本鐵工所
流動層乾燥装置
栗本鐵工所流動層乾燥装置

引用元:栗本鐵工所HP
(https://www01.kurimoto.co.jp/co-lab/floormap/floor-03.html)

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※タイプ別の代表的な製品の選出基準
「振動乾燥機」「攪拌乾燥機」「真空回転乾燥機」「箱型棚式乾燥機」「流動層乾燥機」⇒2022年3月23日時点で各タイプ名をGoogle検索した際、最上位に表示されるメーカーの商品。