工業用乾燥機とは、「自然界に存在する素材を材料として、それらを加工(乾燥)して人間にとって役立つものを作り出す乾燥機」の事です。工業用乾燥器が活用されるシーンは、食品や化学、製薬や有機性エネルギー資源による発電、汚泥の処理など多岐にわたります。
何をどう乾燥させたいか、乾燥させる素材や目的によって選ぶべき乾燥機は異なります。例えば、同じ食品を乾燥させるにしても、その食品をどう加工したいかによって乾燥方法も乾燥機も変わってくるのです。ここでは、工業用乾燥機における乾燥方法の違いについてまとめました。導入したい乾燥機が素材や目的に適しているかを知りたい方は、ぜひ一度目を通しておいてください。
冷凍のサイクルのヒートポンプ方式を活用した低温除湿乾燥機のことです。5~45℃程度で設定した温度に保てるため製品の冷蔵保存にも対応できます。低温をキープするため密閉した空間となり、外気に影響されにくいのが特徴。そのため一年中、均一な商品を製造できるというメリットがあります。また熟成の効果も期待できるため、熱による変性・劣化が起こりにくく、幅広い対象物に対応可能です。さらに省エネルギー化も図ることができるのも魅力のひとつといえます。
乾燥機の温度を5~200℃程度の範囲で一定にキープする乾燥機のことです。自然対流式と強制対流式があり、それぞれ風の対流方式が異なり、対象物に合った効率の良い加熱を行えます。商品によってサイズや対流方式、タイマーの有無などが異なるため、求める機能や価格面を踏まえて乾燥機を検討することが大切です。おおよそ10万円~購入することができるでしょう。
加熱源を活用して、50~700℃程度にキープする熱風乾燥を行う機器のことです。温風乾燥と呼ぶこともあるでしょう。高温で乾燥するため乾燥の時間を短縮できるケースも多く、80度程度に保つことで殺菌の効果も期待できます。また他の乾燥機と比べると比較的リーズナブルな価格で導入できるといったメリットも。ただ外気の空気を加熱することで相対湿度を下げているので外気温や湿度に影響されてしまいやすく、乾燥の温度は45度以下に設定できないケースがほとんどです。
振動乾燥機や箱型棚式乾燥機などの製品だけでなく、さまざまな種類の乾燥機が開発されています。空気を循環させながら自然対流を活用する「自然対流方式」、送風ファンを活用する「強制送風方式」など、空気の循環による違いも。庫内を真空状態にし、常圧の状態よりも低温で乾燥させる「真空乾燥機」、遠赤外線・マイクロ波によって加熱して乾燥させる「遠赤外線乾燥機」「マイクロ波乾燥機」、乾燥させたい対象物自体を凍結させてから真空乾燥を行う「真空凍結乾燥機」といった温度変化に対応できる製品もあり、対象物によって適した乾燥機は異なるでしょう。それぞれのメリットやデメリットなどをチェックしたうえで、どの乾燥機を活用するのか慎重に検討することが大切です。
真空乾燥機とは、密閉容器に対象物を入れ、真空状態にして乾燥させる装置のこと。乾燥させるために輻射熱を用いており、密閉容器を加熱することで対象物を温めて乾燥させます。
なお、気圧の低い状態では100℃以下で水が気化する原理から、真空乾燥機では通常より低い温度で乾燥が可能です。また、酸素濃度の低い真空状態下では加熱しても表面酸化を起こしにくい点もメリット。真空乾燥機は熱や酸化に弱い対象物でも乾燥できます。
コンタミネーション(コンタミ)とは、食品や製品などの物質に異物が混入・混濁すること。コンタミネーションによってその製品に入っているはずのない異物が混ざってしまうため、不良品となってしまいます。
乾燥機のコンタミネーション(コンタミ)は重大な事故やクレーム、回収などの事態につながる可能性があります。とくに食品では製品表示では使用していないはずのアレルギー物質が混入してしまうことで、食物アレルギーを引き起こし、消費者の命にかかわる可能性もあるのです。
乾燥機のコンタミネーションは、乾燥機内に固着した原料や浮遊物によって引き起こされます。そのため、乾燥機の内部構造の凹凸をなくす、シンプルな構造にするなどの対策が必要です。
メーカーによっては、乾燥機の試験乾燥に対応している場合があります。乾燥機の購入前に試せるため、自社希望の対象物と乾燥機が適しているかを判断できるのがメリット。
試験乾燥は販売メーカーの試験室やデモ機で行われますが、顧客立会いのもと試験を行うケースが多いようです。また、想定する温度条件(加熱温度・品温)や圧力条件を記録しておくことで、実際と同様の環境で試験乾燥が可能です。
試験乾燥の流れとしては問い合わせ後試料や乾燥条件などの打ち合わせを行い、試験乾燥を実施。結果を確認後、乾燥条件の見直し相談なども行えます。
自社に最適な工業用乾燥機を導入するためには、詳細な試験を行ってチェックしてみることが大切。メーカーによっては自社試料での乾燥を試せる「試験室」を用意しているため、試験乾燥を利用するのがおすすめです。
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対流伝熱乾燥とは、熱風と食品や化学製品などの乾燥させたいものを直接接触させることで対象物に熱を伝え、水分を蒸発させる乾燥方法です。装置構造としては、外気を取り込んだ後ヒーターで昇温し乾燥装置内部に熱風を吹き込みます。熱風は対象物と直接接触することで水分を蒸発させた後に外部に排気されます。
熱風と材料が直接接触するため、熱容量係数が高く、非常に高温となるため大量処理が可能といった特徴があります。装置の種類として、流動式、静置式、回転式等があり、多くの種類の対象物に適応可能という特長もあります。
熱風などの熱媒体が直接的に対象物に触れず、鉄板等の過熱面を介して対象物に熱を伝え乾燥を行う方式です。特に真空下において有効な伝熱方式であり、真空乾燥装置や真空濃縮装置で広く使用されています。
伝導伝熱乾燥は対流伝熱乾燥と比較して熱効率が80~90%と高いのが特長で、さらに熱風を大量に消費しない為排気量が少ないといったメリットもあります。その為脱臭ダストの処理が簡単で、点検や検査時の安全性が高いのも特徴となっています。
乾燥と一言で言っても様々な乾燥があります。乾燥時の時間によっても分類わけが出来ます。ここでは、乾燥時間による違いや特徴について解説していきます。
最初期の状態から乾燥の条件に適応する温度になる期間の事です。乾燥自体は若干行われますが、乾燥する前の主に対象物が加熱する期間となります。
対象物に対する熱量と、蒸発するために必要な熱量が一致している期間です。供給熱量と消費熱量が一定なので、対象物の温度も常に一定に保たれます。この期間では、主に表面のみが乾燥しており、内部はまだ乾燥し始めの状態です。
この期間は表面温度が急速に上昇するとともに、対象物の内部の温度も上昇します。つまり、表面だけでなく内部の水分も徐々に蒸発してきており、乾燥されている状態という事です。
乾燥機の使用トラブルで最も問題となっているのが爆発事故。乾燥材料や水分の除去対象、熱源などの原因によって過去には乾燥機が爆発する事故が起こっています。
また、乾燥機を使用したにも関わらず、十分に乾燥されていない、乾燥にバラツキがあるという乾燥不良もトラブルのひとつ。事故には結びつかなくとも、「乾燥機を使ったのに満足な結果を得られない」という場合もあるでしょう。
乾燥機では物質の水分を除去して乾燥させるため、火災や爆発の危険が伴います。爆発の原因はさまざまであり、たとえば乾燥材料自体が爆発性であったり、材料の形状によって静電気を起こして爆発につながることも。乾燥させるための熱源が原因で爆発することもあります。
また、本来正しく使用していれば爆発のリスクはなかったものの、点検管理を怠った結果爆発を引き起こしてしまったケースもあります。
乾燥機を使用したものの、対象物を十分に乾燥できなかったケースです。対象物全体が乾燥不足である、一部は乾燥できているものの乾燥にバラツキがあるなど。原因としては、対象物に合った乾燥方法や乾燥機を選べていないことなどが挙げられます。
乾燥機の取り扱い指示に従わず、適切な使用を行わないと思わぬ事故や故障の原因となります。設置場所や雰囲気、使用方法を守って安全に使用するようにしましょう。
乾燥機を発生している最中に発生する音が大きく、騒音としてトラブルの原因になることがあります。
騒音の発生状況や原因は乾燥機の動作速度や乾燥物の物性などによっても異なりますが、乾燥作業中の音を抑制して音量をコントロールするために防振ベッドや防音箱といった設備を活用して周囲への音漏れを防止するといった方法があります。
※参考元:中央化工機株式会社|質問の内容https://www.chuokakohki.co.jp/q&a.html
製薬工場において、ビタミン剤の乾燥中に爆発事故を起こしてしまった事例です。
乾燥機には排気装置を付属させていましたが、スイッチを入れ忘れたあるいは故障のため稼働していませんでした。さらに乾燥機内には塵埃が溜まっており、自然排気も行われませんでした。このように排気がされていない状態で乾燥機を使用し続けた結果、気化したエタノールが乾燥設備の外に漏れ、操作盤か乾燥設備の電気火花によって爆発を引き起こしました。
この爆発事故の根本的な原因としては、乾燥機の日常点検や清掃、定期点検等を行っていなかったことが挙げられます。
※参考元:特定非営利活動法人失敗学会 失敗知識データベース「製薬工場においてビタミン剤を乾燥中に気化したエタノールの排気不全による爆発」http://www.shippai.org/fkd/cf/CC0200105.html
クリーニング業を営む工場における乾燥機爆発事故事例です。
事故当時工場ではドライクリーニング中であり、ミネラルターペン(引火点約40℃・危険物・沸点約150℃)を使って乾燥作業を行っていました。乾燥機内にはポリエステル製の毛布を投入し、自動運転を開始。開始から約5分後には爆発し、乾燥機内の毛布も燃えてしまいました。
この爆発事故の原因はいくつかありますが、まず「ポリエステル100%の毛布がミネラルターペンを含んでおり、静電気が発生しやすい状態であったこと」がひとつ。静電気発生や帯電防止の対策をとっていれば良かったのですが、事故当時は行われていませんでした。また、「ダクト内の清掃不良により堆積した繊維くずがあった」ことも爆発の要因です。繊維くずが堆積していることで着火してしまったと考えられます。
※参考元:厚生労働省 職場の安全サイト「乾燥機で、有機溶剤が爆発」https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pg/SAI_DET.aspx?joho_no=000744
液体の中に比較的高濃度の懸濁物質(微小固体粒子)が全面的に浮遊している固液混合物のことです。泥しょうとも呼ばれています。微小固体粒子の濃度によって見かけの粘性係数が変わる傾向があります。
固形物として扱う事のできる程度まで脱水された含液固形物です。内部に水分がほとんど含まれていない状態のことです。
流動乾燥機によって発生する熱風と、振動モーターによる振動を組み合わせることで、対象品を動かしながら乾燥させる方法です。通常乾燥では、材料の流動化が十分でないと乾燥ムラや冷却ムラが生じてしまいます。しかし、振動式は粒度差、比重差のある材料も、独特な振動作用により、搬送しながらまんべんなく流動化します。
しかも、粒子間を通り抜ける熱風や冷風によって、さらに流動化が促進されます。これが振動式の大きな特長であり、この優れた流動化効果によって、どんな材料でも粒子1つ1つまでムラなく乾燥冷却されるのです。
穴が開いた床板の上に対象物を入れ、床板の下から熱風を送り乾燥させる方法です。送風空気の温度湿度調整は灯油バーナーや電気ヒーターによる加温で行っています。
放射熱を熱源とする乾燥法の総称です。熱源として近赤外線ランプや遠赤外線ヒーターが用いられます。非接触伝熱方式であり、近赤外線の場合だと加熱される領域が材料表面に限られますが、遠赤外線の場合はより材料内部にまで効果が表れます。薄いシート状材料や塗装表面の乾燥に適しているのが特徴です。
凍結乾燥はフリーズドライとも呼ばれ、凍結させたままの原料を真空状態に置き、低温で乾燥させる技術です。高い温度で水分を蒸発させる乾燥法と比べて成分変化がほとんどなく、素材の色や味、香り、栄養を保持したまま乾燥できるのが特徴。もともとは遠隔地の病院に輸血用の血液を運ぶために開発されたものですが、常温で長期保存ができること、お湯を加えるだけですぐに食べられる簡便性などが評価され、食品分野で広く使われています。
高含水固体、ゲル状物質、高粘性液体などの乾燥・脱水に伴う体積の収縮のことです。高分子溶液、食品、木材、粘土など多くのものによく見られます。乾燥中に塗膜が収縮するシート状製品の製造では、収縮により生じた内部応力が各種乾燥欠陥の原因となることがあります。
対象物の表面や内面などを厚い膜でカバーしてしまう表面処理加工です。技術としてコーティングと似ているものの、被膜を形成する材料の厚みや目的によって区別されることもあります。
金属汚染を回避したいワークのような場合、ナイロンやアルミナ、ゴムといった材質にライニングを施すことでコンタミを予防することが可能です。
断熱されている状態下で、湿潤成分が相変化(蒸発)している時の温度です。空気流の速度が一定以上の場合、湿球温度は湿潤成分が蒸発して断熱された状態の飽和温度と同じ数値になるため、乾燥処理中の乾燥物の恒率乾燥期間における湿球温度と断熱飽和温度は近似値となります。
恒率乾燥期間から減率乾燥期間へと推移する遷移点の平均含水率です。限界含水率に達するまでは乾燥速度が大きくなっていき、品温の上昇も伴わず一定の値で維持されることになります。
なお限界含水率の数値は物性値でなく、操作条件の影響によって変動します。
非吸着性多孔体の対流乾燥においては材料表面の含水率が局所限界含水率と呼ばれることもあるでしょう。
流動乾燥や振動流動乾燥で発生しやすい現象です。具体的には熱風が乾燥物に接触・通過して熱の授受が行われる際、熱風が均一性を書いてラットホール状になってしまう現象がチャネリングであり、特に乾燥物が凝集性を有する粉体の場合に発生しやすくなります。なお乾燥物間に発生したり乾燥物と乾燥機の間に発生したりすることもあります。
何らかの集合体が均一な状態になっておらず、また混合物に不均一性が発生している状態を指します。また乾燥に関しては湿潤成分が偏っている状態を意味している用語です。
乾燥前に湿潤成分のセグリゲーションが発生していると、乾燥後もその偏りが解消されにくくなります。あるいは乾燥前の湿潤成分が均一であっても乾燥層の動きによって湿潤成分が不均一になってしまうこともあるでしょう。
流動体の乾燥では流動層の形成の問題によって不均一な流動運動が発生し、セグリゲーションを導きます。
分子や原子間における結合力を凝集力と呼び、凝集力によって維持されている固体や液体は広義的に凝集相にあると考えることが可能です。
また粉体は粒子の集合体であり、その中には一次粒子と呼ばれる単体サイズの物質があります。そして一次粒子の単体と単体が結合することにより二次粒子という状態になります。
凝集性は二次粒子になりやすさの指標として使われている性質です。
コンタミネーションの略であり、汚染や異物混入といった意味で使われる用語です。一般的に「コンタミしている(汚染している)」といった用いられ方をします。
また、乾燥用タンクなどの容器や装置に付着していた前物質が、その次に投入された後ロットの原料や乾燥物と混ざってしまうことを「クロスコンタミ」と呼びます。
コンタミが発生した場合、元の状態への復帰が困難なため事前の予防対策が必要です。
メンテナンスを適切に行うことで、工業用乾燥機のトラブルや故障を防止できます。
たとえばメンテナンスでは乾燥機外観、排塵機の内部・ビニールホース、上部スクリューのギアボックスやスクリュー軸、昇降機上部の軸やVベルト、排出シャッタなどにおける変形や摩耗、ゴミ確認などを行います。高所作業が必要な場合は、適切な作業計画と準備が重要です。
工業用乾燥機は機械によって機構が異なります。そのため、メンテナンス方法は機種に沿って行う必要があります。
とくに振動モーターを付属しているか・機械が小型か大型かどうかでメンテナンス方法は大きく異なります。そのため、乾燥機の機種に適したメンテナンスを正しく行うことが大切です。
導入した製品の取扱説明書を確認し、疑問点がある場合は直接メーカーに問い合わせましょう。メーカーによっては定期メンテナンスサービスを実施している場合もありますので、確認してみると良いでしょう。
駆動部を中心にメンテナンスを行います。
振動モーターを付属している小型乾燥機(4Pの場合0.6kW以下)はメンテナンスフリー。
振動モーターを使用している大型機種の場合は振動モーターの給油口に定期的なグリース補填が必要です。
また、振動モーターを使用していない機種では、定期的に給油を行う必要があり、ベアリングケースへの給油やユニバーサルジョイント部へのグリース給油を行います。
工業用乾燥機は自社で対象製品を購入するだけでなく、レンタル会社やリース会社と契約して、レンタルまたはリースで導入することも可能です。また、リース契約に関してもファイナンス・リースとオペレーティング・リースといった違いがあり、それぞれの導入スタイルによってメリット・デメリットが存在している点が特徴です。
労働安全衛生法では有機溶剤や特定化学物質など乾燥工程で取り扱う薬品や物質によって導入すべき排気装置の種類や性能を定めており、製造工程で乾燥作業を行う事業所ではそれぞれの物質に合わせて法的に基準を満たした局所排気装置などを導入しなければなりません。また、定期的に点検を行って排気能力を適切に保つことも必要です。
半導体や各種薬品、食品など、自社商品の研究開発を目的とした工業用乾燥機には、様々なタイプが存在します。
ここでは代表的な5タイプについて、簡易的な比較表にまとめています。自社にはどのタイプが最適なのか、検討をしてみてください。
振動乾燥機
振動乾燥機はドラム型は缶体内に原料を投入し振動を行い、原料の流動化・乾燥を行う乾燥装置です。 |
攪拌乾燥機
攪拌式の乾燥機は、本体内部にあるパドルや羽根により原料を攪拌し、乾燥を行うタイプの乾燥機です。 |
真空回転乾燥機 (コニカルドライヤー) 真空回転乾燥機は、本体部分を密閉して減圧を行い、真空状態を作り出して原料を乾燥する構造の乾燥装置です。 |
箱型棚式 乾燥機 箱型棚式乾燥機はトレイに乾燥物を配置し、乾燥を行う構造の乾燥装置です。 |
流動層乾燥機
流動層乾燥機にはさまざまな形状があり、回転運動や振動、熱風などを利用し乾燥を行います。 |
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材料適⽤ 範囲 様々な種類・状態の材料に対応をしてるか。凝集性・付着性のある材料、水分量の多い材料、を苦手とする乾燥機も。 |
広い 幅広く対応 本体部分は真空状態になるため、様々な材料に対応。また、外に空気が漏れないため、人体に有害なものやナノ粒子状なども対応可能です。 |
広い 幅広く対応 本体部分は閉じられた状態になるため、様々な材料に対応。 |
広い 幅広く対応 本体部分は真空状態になるため、様々な材料に対応。 |
狭い 凝集性・付着性のある材料は苦手 攪拌が行われないため、凝集性・付着性のある材料に適用しない。 |
狭い 凝集性・付着性のある材料不可 攪拌が行われないため、凝集性・付着性のある材料に適用しない。また、水分を多量に含んだものも苦手とする。 |
適⽤量
一度に乾燥を行う材料の適用量はどうか。 |
⼩〜⼤
様々なサイズの乾燥機をメーカーが用意している。 |
⼩〜⼤
様々なサイズの乾燥機をメーカーが用意している。 |
⼩〜⼤
様々なサイズの乾燥機をメーカーが用意している。 |
⼩
材料を水平に並べる構造上、大量の材料を乾燥させる際には広いスペースが必要となる。 |
大
大量の材料の乾燥に適用したタイプの乾燥機。 |
粒⼦破損
材料の粒子を破壊せずに乾燥ができるか。物理的な摩擦が少ないものが好ましい。 |
少ない
振動による攪拌のため、機器による摩擦を発生させない。 |
有り
攪拌の際に機器による摩擦が発生しやすい。 |
少ない
回転による攪拌のため、機器による摩擦を発生させない。 |
少ない
攪拌を行わないため、機器による摩擦を発生させない。 |
有り
攪拌の際に機器による摩擦が発生しやすい。 |
加熱温度
関節加熱の温度が高いほど乾燥速度は早まるが、内部構造が複雑な機器の場合、熱膨張の影響を受けやすいため、制限がかかる。 |
高温域 (250度以下) 内部構造がシンプルなため、高温での過熱が可能。 |
中温域 (190度以下) 内部構造が複雑なため、200度以上を出すのが難しい。 |
中温域 (190度以下) 内部構造が複雑なため、200度以上を出すのが難しい。 |
高温域 (250度以下) 内部構造がシンプルなため、高温での過熱が可能。 |
低温域 (160度以下) 内部構造が複雑なため、200度以上を出すのが難しい。 |
コンタミ 発⽣ リスク 乾燥機の内部での摩擦により、コンタミが発生するリスクがあるか。 |
低い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こりにくく、コンタミが発生するリスクは低い。 |
低い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こりにくく、コンタミが発生するリスクは低い。 |
高い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こるため、コンタミが発生するリスクが高い。 |
低い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こりにくく、コンタミが発生するリスクは低い。 |
高い
乾燥機での攪拌による摩擦が起こるため、コンタミが発生するリスクが高い。 |
洗浄時間
乾燥を行うごとに洗浄が必要な工業用乾燥機。内部構造が複雑な場合、解体が必要となるため、洗浄時間が長くなる。 |
短い
内部構造がシンプルなため、洗浄時間が短い。 |
長い
内部構造が複雑なため、洗浄時間が長い。 |
長い
内部構造が複雑なため、洗浄時間が長い。 |
短い
内部構造がシンプルなため、洗浄時間が短い。 |
長い
内部構造が複雑なため、洗浄時間が長い。 |
消耗 部品 攪拌に羽を使用している、摩擦を起こすための部品が多い乾燥機の場合、消耗品の交換が必要となる。 |
少ない
消耗品はほとんどない。 |
多い
消耗品が多く、定期的な交換が必要。 |
多い
消耗品が多く、定期的な交換が必要。 |
少ない
消耗品はほとんどない。 |
多い
消耗品が多く、定期的な交換が必要。 |
特⻑ | 上記項⽬に幅広く対応した上で、粒⼦がダマにならない | 最も⼀般的な形式のため使い慣れている研究者が多い | 高真空下で低温乾燥が可能なため、熱に弱い原料に向いている | 食品乾燥など攪拌が必要のないものに 向いている | 大量の原料の乾燥に適している |
代表的な 製品(※) |
中央化工機
VU型振動乾燥機 |
ヤスジマ
YVD真空撹拌乾燥機 |
徳寿工作所
真空回転乾燥機 WDV型 |
長門電機工作所
箱型棚式乾燥機 |
栗本鐵工所
流動層乾燥装置 |
※タイプ別の代表的な製品の選出基準
「振動乾燥機」「攪拌乾燥機」「真空回転乾燥機」「箱型棚式乾燥機」「流動層乾燥機」⇒2022年3月23日時点で各タイプ名をGoogle検索した際、最上位に表示されるメーカーの商品。