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二次電池・リチウムイオン電池

二次電池業界、とくにリチウムイオン電池の製造では、乾燥機が複数の工程で欠かせない役割を担っています。EV・車載電池・大型蓄電池・ハイブリッド機器向けの需要拡大にともない、生産量だけでなく品質基準も年々厳しくなっているのが現状です。ここでは、業界特有の乾燥要件と工程ごとの用途を整理します。

主に正極材・負極材・電極シートの製造で活用

二次電池業界では、正極材・負極材の粉体乾燥と、電極シートの連続乾燥の2つが特に重要です。粉体乾燥では、リチウム化合物や黒鉛系・シリコン系の材料を、真空回転乾燥機や流動層乾燥機、攪拌乾燥機などで処理します。目標は含水率を数百ppm以下、固体電解質では数十ppm以下まで下げることです。

電極シートの乾燥は、集電体(アルミ箔・銅箔)にスラリー状の活物質を塗工した後、ロールコーターなどでシートを乾燥させる工程です。温度と風量の管理次第で電池特性が大きく変わるため、精密な制御が求められます。

組立後の含水率管理まで乾燥工程が続く

電池は組み立てた後にも乾燥工程があります。セルの内部に残った水分は電解液と反応してガスや酸を発生させ、容量低下や膨張、発火の原因になるためです。組立後のセルは真空乾燥機や恒温恒湿槽で追い込み乾燥を行い、露点管理されたドライルームで注液・封止工程に進みます。

この一連のドライ工程では、乾燥設備単体だけでなく、ドライルーム・除湿システムと連携できることが選定条件になります。

二次電池の乾燥工程で用いられる方法

真空乾燥・真空回転乾燥

真空下では水の沸点が下がるため、低温でも効率よく水分を除去できます。熱に弱い電池材料や、極低含水率まで落としたい正極材・電解質の乾燥に向いた方法です。ジャケット加熱と組み合わせた真空回転乾燥機(コニカルドライヤー)は、粒子を穏やかに攪拌しながら乾燥するため、粒度維持と含水率の両立がしやすい方式です。

流動層乾燥

流動層乾燥は、熱風で粉体を浮遊させて乾燥する方法です。処理能力が大きく、温度が均一になりやすいのが特徴で、大量生産に適しています。電池材料の量産では、造粒と乾燥を同時に行える流動層造粒乾燥機の採用例が増えています。ただし高温にさらされるため、熱感受性の高い材料には条件設定に注意が必要です。

攪拌乾燥

攪拌乾燥は、ジャケット加熱の容器内で羽根やパドルで材料を混ぜながら乾燥する方式です。真空引きと組み合わせれば低温での含水率制御が可能で、負極材の乾燥や、粒度を維持したい粉体に向いています。バッチごとの切替や洗浄のしやすさも、二次電池向けで評価されるポイントです。

連続シート乾燥(塗工乾燥)

電極シートの乾燥では、塗工装置と一体化した連続式の熱風乾燥ゾーンが使われます。長い炉体を複数ゾーンに分け、温度・風量を段階的に管理することで、塗工膜のひび割れやムラを抑えつつ生産速度を上げる設計です。

電池業界で乾燥機を選ぶ際のポイント

二次電池向けの乾燥機を選ぶ際は、以下の3点を必ず確認しておきましょう。

1つ目は、目標含水率を実材料で達成できるかです。カタログスペックだけでなく、実際の材料でテストランを行い、含水率・処理量・時間の三点セットで数値化することが欠かせません。2つ目はコンタミ対策で、接ガス部の材質(SUS316L以上)や洗浄性のよい構造かを見ます。3つ目は防爆・不活性化対応で、可燃性粉体を扱う以上、防爆仕様や窒素パージなどの安全機能が求められます。

電池業界では規格対応(車載向けIATF16949、品質保証体制など)や、ドライルームとの連動性も選定に大きく影響します。導入前試験を通じて、自社の生産条件に合う機種を絞り込むことをおすすめします。

工業用乾燥機の導入前に
乾燥タイプ別の性能比較

導入したい目的から選ぶ
おすすめ振動乾燥機3選

乾燥ムラや含水率ばらつき、処理量不足、洗浄性、コンタミ対策など、振動乾燥機選びでは原料特性や工程課題に合わせて選ぶことが重要です。用途に合わない装置を選ぶと、品質不安や生産ラインのボトルネックにつながります。今回は、目的に合わせて選べるおすすめの振動乾燥機3選をご紹介します。

ナノ粒子・スラリー・溶剤系
難材料を乾燥したいなら
振動乾燥機
(中央化工機)

引用元HP:中央化工機公式サイト
https://www.chuokakohki.co.jp/dryer.html

特徴

ナノ粒子やスラリーにも対応しやすい
ナノ粒子やスラリー、ペースト状原料など、一般的な乾燥機では扱いにくい材料に対応。脱液・乾燥を含めた工程設計もしやすい。

コンタミ・洗浄性・溶剤対応に強い
密閉構造で有機溶剤を回収しやすく、内部構造もシンプル。洗浄・サニタリー化やGMP対応まで考えたい現場に向く。

公式HPで特徴を詳しく見る

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幅広い粉粒体を
連続処理したいなら
振動乾燥機
(奈良機械製作所)

引用元HP:奈良機械製作所公式サイト
https://www.nara-m.co.jp/media/products/a35

特徴

乾燥・冷却を1台で連続処理
振動と送風で材料を流動化しながら搬送。乾燥と冷却を連続処理できるため、大量処理やライン化を進めたい現場に向く。

粒度差・比重差があってもムラを抑えやすい
粒度差や比重差のある材料もまんべんなく流動化。滞留時間や温度・水分を調整しやすく、品質管理を重視する工程に向く。

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付着しやすい粒状材を
バッチ乾燥したいなら
乾燥器シリーズ
(ヤマト機販)

引用元HP:ヤマト機販公式サイト
https://www.yamato-kihan.jp/product/dry/vibration_dryer.html

特徴

機内残や乾燥ムラを抑えやすい
円筒缶体の振動とジャケット加熱によるバッチ乾燥。デッドスペースが少なく、機内残や乾燥ムラを抑えたい材料に向く。

スラリー・ペースト・溶剤系にも対応
セラミックススラリー、酸化物ペースト、金属粉、樹脂ビーズなどに対応。付着しやすい材料や粒状材を扱う工程で検討しやすい。

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